多様なメンバーに対応するためには、各人を細かく分析するのは悪手だった!

 「異なるバックグラウンドをもった多様なメンバーへの対応が必要だ」「人それぞれで異なる価値観に柔軟に対応しなければならない」「好みが異なるお客さまに、臨機応変に合わせよう」……こうしたことがよく言われるようになった。

多様な価値観に対応できない

多様性のイメージ画像

photo via Pexels

 しかし、実際に、どのようにして、多様性のあるメンバーへ接していけばよいのかがわからないので、柔軟な対応がなかなか進まない。そこで私は、人それぞれがもつ価値観の元になる、モチベーションファクター(意欲が高まる要素)に着目することをお勧めしている。  私はモチベーションファクターを、チャレンジすることで意欲が上がる「目標達成型」、オーナーシップを発揮することで意欲が上がる「自律裁量型」、ステイタスを高めることで意欲が上がる「地位権限型」、チームワークを大事にする「他者協調型」、リスクに関心のある「安定保障型」、バランスに敏感な「公私調和型」の6つにわけている。前三つの傾向が高い人を「牽引志向」、後三つが高い人を「調和志向」が高い人というように2つの志向で捉えている。  十人十色というように、10人いれば10とおり、100人いれば100とおりの多様性がある。それぞれに対応しようとするから、見極めも対応も難易度が上がる。それを2つの志向6つのファクター程度に大雑把に捉えれば、見極めもしやすいし、対応もしやすい。

8色のペンでも適性を見抜ける

 例えば、一人で実施することを好みそうな人は、牽引志向が強そうだと見当づけることができる。逆に、みんなで取り組むことが心地よさそうな人は、調和志向が高そうだというわけだ。  そのうえで、牽引志向であれば、チャレンジすることか、オーナーシップか、ステイタスか、どこにこだわりがありそうか。調和志向であれば、協力か、安定か、バランスか、どこを一番気にするかということを見極めていく。  筆者は8色のなかから好きな色のマジックを使って、自分の名前を名札に記入してもらってから、モチベーションファクターを見極める演習をしたことがある。牽引志向の人は赤やオレンジなどの暖色系の鮮やかな色を使う人が多く調和志向の人は黒や紺など寒色系の穏やかな色を使う人が多かった。好んで使う色でも、モチベーションファクターの見当をつけることができる。
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簡単で大雑把な仕組みこそが実践に役立つ
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