「ランボルギーニが欲しい」の一念で30代後半未経験業種に転職!「好き」がこじ開けた転職への道

スワロフスキーをびっしりと貼り付けたランボルギーニと、粟田勇紀さん

スワロフスキーをびっしりと貼り付けたランボルギーニと、粟田勇紀さん

 中高年になると転職市場において不利になり、希望した職種への転職が難しくなるもの。それが未経験なら尚の事だろう。しかし、30代後半で未経験の、しかも自分が憧れていた業界への転職に成功した男性は、成功の秘訣をこう分析する。

「ランボルギーニが欲しい」一念で転職をした男

 近年、キャリアアップの一環として転職をする人も珍しくない時代になった。しかし、転職市場において、20代後半の人と30代後半の人とでは、転職の難易度は大きく変わるもの。年齢が上がるほどハードルも上がっていくのが一般的だ。  そんな状況にも関わらず、30代後半で転職を決意し、見事、憧れの業界への再就職を成功させた人がいる。  兵庫県にある大手製薬会社の製造部門で働いていた粟田勇紀さん(43歳)だ。粟田さんは製薬会社勤務時代、職場の環境や給与、業務内容などにはなんの不満もなかったが、ある“夢”があったという。 「30代の頃から『ランボルギーニ』が大好きで、『いつかは自分のランボルギーニを手に入れたい』という夢がありました。でも、製薬会社勤めで貰える給料では、ランボルギーニを買うことは難しいだろう、と思っていて。そんなとき、工場が兵庫から佐賀に移転することになったのです」  仕事に対する不満はなかったとはいえ、佐賀への転勤は気が進まなかった粟田さん。さらにそのタイミングで会社が「転身支援制度」という、満額の退職金と年収1年分を払って転職を支援してくれる制度を打ち出したことで、粟田さんの心は決まった。 「次の仕事も、やりたいことも決まっていませんでしたが、『ランボルギーニが買える仕事に就く!』という気持ちだけを持って、会社を辞めました。工場の移転と転身支援制度のお陰で踏ん切りがついた感じですね」

趣味のミニカーカスタムを、今度は実車で行うことに

 こうして粟田さんは大金を手に退職、転職活動を始めた。一方、長年勤めた職場を離れ、自分の時間ができたことで、趣味にも没頭できたという。趣味の活動を続けていくなかで、今の仕事につながる転機が訪れたのだ。 「ランボルギーニのカスタムで有名な諸星さんという人がいるのですが、僕は昔から彼の大ファンでした。転職活動期間、趣味で、ランボルギーニのミニカーにスワロフスキーを貼っていたのです。諸星さんはスワロフスキーがお好きなので、プレゼントしたら喜んでもらえるかな、と思って。そして、その装飾したミニカーを届けに、東京へ向かいました」  粟田さんにこれまでスワロフスキーを扱った経験はなかったが、生来の手先の器用さで10台のミニカーを変身させた。そして、そのミニカーを見た諸星さんから、ある依頼をされたという。 「『自分のランボルギーニにもスワロフスキーを貼ってほしい』と頼まれました。ミニカーではなく、実車ですよ! 緊張しましたがそれ以上に嬉しくて、二つ返事で了承しました。でも、これが本当に大変で…」  依頼を受けた時期はちょうど真冬。極寒のガレージに腰を据え、右も左も分からないなか、毎日ランボルギーニにスワロフスキーを貼り続けた。 「スワロを貼ったランボルギーニを展示するイベントの日は決まっていたので、間に合わせるために必死でした。でも、当初は接着剤の適当な量も分からないから、貼った先から落ちてきたりして、本当に苦労しましたよ。正直、人生で一番苦労したことかもしれません。それ故、完成したときの達成感は大きかったですね。これは製薬会社で薬を作っていた時には味わえない感覚でした」
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腕前と熱意が認められ、新事業部の部長に
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