「人類共通の表情はたった7つ」微表情研究の世界的権威が語ったこと

日本人は実はジェスチャーが多い!?

(筆者)本質問でマツモト博士は日本人のジェスチャーについても言及されていました。どの国にも「我々はこうである」というステレオタイプがあり、それはイデオロギーのようなものだとおっしゃっていました。  例えば、マツモト博士はある企業の研修で「日本人はジェスチャーをしない」と言われ、「では、実際に計測してみましょう」ということで日本人を対象に3分間のプレゼンテーション中のジェスチャーを計測したところ、ジェスチャーの表現の仕方に大小はあったものの、200回ものジェスチャーを行っていたことがわかったそうです。  リアリティとイデオロギーを混同しないことが重要だとのことです。  次回は、微表情・微細表情について伺ったことをレポートします。 ※本記事中の画像の権利は、株式会社空気を読むを科学する研究所に帰属します。無断転載を禁じます。 (*)Ekman, P. (2016). What Scientists Who Study Emotion Agree About. Perspectives on Psychological Science, 11(1), 31-34. <取材・文/清水建二>
株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役・防衛省講師。1982年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、東京大学大学院でメディア論やコミュニケーション論を学ぶ。学際情報学修士。日本国内にいる数少ない認定FACS(Facial Action Coding System:顔面動作符号化システム)コーダーの一人。微表情読解に関する各種資格も保持している。20歳のときに巻き込まれた狂言誘拐事件をきっかけにウソや人の心の中に関心を持つ。現在、公官庁や企業で研修やコンサルタント活動を精力的に行っている。また、ニュースやバラエティー番組で政治家や芸能人の心理分析をしたり、刑事ドラマ(「科捜研の女 シーズン16・19」)の監修をしたりと、メディア出演の実績も多数ある。著書に『ビジネスに効く 表情のつくり方』(イースト・プレス)、『「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く』(フォレスト出版)、『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』(飛鳥新社)がある。
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