「吉四六漬け」「やたら漬け」も終売に――廃業・製造中止続く漬物業界、その理由は?

実は「コロナ禍」も打撃になっていた!

 さらに、今年に入って漬物業界に大きな打撃を与えているのが、新型コロナウイルスの感染拡大だ。  漬物は長期保存が利くため「土産品」や「贈答品」としての需要も大きい。北海道の「松前漬け」、長野の「野沢菜漬け」、京都の「しば漬け」「千枚漬け」、九州の「高菜漬け」など「土産物の定番となっている有名な漬物」は全国各地に数多くあり、これらを観光の際に買って帰った経験がある人も多いだろう。  実際に、先述した山形市の「丸八やたら漬」は、コロナ禍によって観光客による土産品需要が激減したことも廃業の一因であるとしている。大分県の「吉四六漬」も大分土産の定番の1つとなっていたため、製造中止を決めた背景にはコロナ禍による観光客の減少も影響していると思われる。
JR別府駅で販売される吉四六漬。

JR別府駅で販売される吉四六漬。
吉四六漬は観光客にも人気の商品の1つであり、別府駅や別府市内の百貨店では常に目立つ場所で販売されていた。

 「減塩志向」のなか、コロナ禍による「土産品需要の激減」で窮地に立たされる漬物業界。  今後もコロナ禍による観光客の減少に歯止めがかからなければ、こうした「観光客から人気を集めてきた有名な漬物」の終売が続くことになろう。  もし地元に「有名な漬物」があるならば、これを機に観光客になった気分で購入して味わってみてはどうだろうか。 <取材・文・撮影/若杉優貴(都市商業研究所)>
若手研究者で作る「商業」と「まちづくり」の研究団体『都市商業研究所』。Webサイト「都商研ニュース」では、研究員の独自取材や各社のプレスリリースなどを基に、商業とまちづくりに興味がある人に対して「都市」と「商業」の動きを分かりやすく解説している。Twitterアカウントは「@toshouken
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