スーパーが空になっても安心!? 肉が現物で届く「お肉の保険」が世界初登場

豚バラ肉

スーパーからお肉が消えても安心

 新型コロナウイルスの感染拡大は、世界中にあらゆる影響をもたらし続けています。そうした中、生命保険の契約者が急増するなど、保険業界は活況を呈しています。  新しいタイプの保険も林立する中、食肉の輸入卸業者「G.U.サプライヤーズ株式会社」が「お肉の保険」とも言えるサービスを開始。いったいどんなサービスなのか、取締役社長の草間弘人氏に話を聞きました。

毎月1~2キロの肉が届く

 今回誕生した「ブラック・スワン食糧保障」とは具体的にどんな制度なのでしょう。草間社長はこう説明します。 「1口1万円の加入金を一度お支払いいただくと、そこから一年以内に食糧危機が起こった場合、10か月の間毎月、鶏肉なら2キロ・豚肉なら1キロのお肉をお届けするものです」  加入金の有効期限は1年間で、一人5口まで、一家族で25口まで加入することができます。また継続して加入金を支払い続けるにつれて、一口当たりの料金が安くなる仕組みです。 meat コロナウイルス拡大時に起きた「買い占め」は記憶に新しく、食糧危機が起きれば同じ状況になることが容易に想像できます。  同サービスは、万が一そうなった場合でも、買い占めパニックに巻き込まれずに済むという、まさに「お肉の保険」といったサービスなのです。  肉の品質にもこだわっています。非常食といえば、かつては「その場しのぎの食」というイメージでしたが、ここ数年は美味しさも追求されてきています。このサービスで届けられる肉について草間氏はこう語ります。 「豚肉は提携先のスペイン産で、鶏肉はブラジル産です。私どものお肉は、普段から召し上がっている方も多いと思いますよ。横浜家系ラーメンのあるお店のチャーシューはうちのお肉ですし、有名焼肉チェーン店の豚ホルモンとかもそうですね」

肉の自給率が低い日本

 このサービス、日本で暮らす私たちにとっては必要性が高いものなのかもしれません。 「日本は食料自給率が低くて、30数%程度しかありません。しかも国産のお肉であっても、その牛や豚が食べているエサのほとんどが輸入品なんですよ。それも計算に含めると、肉類に関しては食料自給率が10%以下になってしまうんです」  コロナウイルスのような感染症の拡大や、大きな戦争や天災が起きると、輸入に大きく依存している日本は、世界に先駆けて食糧危機が訪れる可能性が高いのです。  ところでなぜ同社ではこのようなサービスが可能なのでしょうか。食肉の輸入卸という業態で、肉の在庫を持っているというだけであれば、大手業者の方が有利とも思えます。しかし草間社長はこう説明します。 「大手の食肉業者さんのほうが、私たちよりたくさんの在庫はあると思います。ただし、そのほとんどは『このお肉は工場に持っていってハムに加工する』とか『コンビニに流通させる』といったように目的が決まっているんです。一方で私たちの持っている在庫はそれが決まっていない状態のお肉なんです。だから、そういったお肉を、食糧危機が起きた時に、契約者の方にお送りできるんです」
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食糧難、インフレ、米中戦争が起きても安心
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