一撃3000万円の利益も。かぶとーきょー式、50万円を3年で5億円にした極意
政権交代にアメリカでは米大統領選と、めまぐるしく変わる政局の狭間に我々はいる。こんなとき、個人投資家は市場でどう立ち回ればよいのか?ツイッターで注目を集める若き天才トレーダーの考えを聞いた。
「投資の神様」と称されるウォーレン・バフェットは、日本の5大商社株をそれぞれ5%ずつ購入したことを明らかにした。総額6000億円以上となる巨額投資である。
安倍首相の退陣表明により一時急落した日経平均だが、「菅政権誕生」への流れが固まると、コロナショック前の水準へと回復する力強さを見せている。そこへ来てのバフェットによる大人買い。株式投資の好機到来なのか。
「むしろ今は危険信号が灯っています。11月3日には米大統領選を控え、当面は上にも下にも激しく動く難易度の高い相場展開が予想されます。こうした相場では感情に流されやすくなり、上がっているからといって安易に買うと命取り。買いたい人はあらかた買っているなか、『高値で買うのは誰だろう?』と考えると、新規の買い手は思い浮かびません」
そう警告するのは、50万円の元手を3年で5億円へと激増させたかぶとーきょー氏だ。
「今年の日本株を牽引してきたのは、コロナによる外出自粛を追い風にしたインターネット通販やクラウド関連などの新興企業。5年分の成長を今年、先取りしたくらいのイメージがあります。外出自粛の恩恵を受けた銘柄は、コロナが収束すれば無慈悲に売られる可能性が高い。ここからは慎重な銘柄選びが必要です。実は、これこそプロの機関投資家に対して個人投資家が『団体戦』の優位性を発揮できる場でもあります」
かぶとーきょー氏が提唱するのは、個人投資家が束になって挑む株式投資の団体戦だ。
「プロは一人で20社、30社と多くの銘柄を分析しており、細かい変化への気づきや対応がおろそかになりやすい。その点、僕ら個人投資家は一社に注力して分析すればいい。しかも今はツイッターという画期的なツールがあります。同じ銘柄に関心のある人が協力して団体戦で挑めば、プロにも十分に太刀打ちできる。例えばベガコーポレーション(以下、ベガ)がそうでした」
ベガは商品開発から物流、販売までを行う家具のEC企業だ。
「ベガを調べるきっかけとなったのはツイッター。ツイッターには全上場企業4000社弱から有望な10社を選ぶのが上手な人がいます。僕の銘柄探しの入り口は、だいたいそんな人の情報。バフェットの商社株買いにイナゴした人もいたでしょうが、イナゴする相手がバフェットほどの辣腕ではないのなら、自分で調べることも必要。僕が得意なのは、誰かが絞ってくれた10社を詳細に見て『最高の1社』を選ぶことなんです。ベガのようなネット企業はさまざまな方法で情報収集できますから、グーグル検索やグーグルトレンド、楽天市場内での表示順位などを地道に調べました。それらのデータから、4-6月期業績を推計すると営業利益は2億円程度。会社予想を上回る数字だったので、決算発表の前に買いを入れました」
6000万円をつぎ込んだ大勝負だった。
「発表された決算は僕の予想をも上回る営業利益7.4億円。株価は3日で2000円から4000円超えまで暴騰しました。頂点では売れませんでしたが、それでも3000万円の利益です」
個人投資家が機関投資家に挑む“団体戦”とは?
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