自動運転の実現が迫る国はどこ?「準備指数2020」からみる各国の現状と日本の課題

アメリカは意外にも4位

 4位は米国だ。レポートは、「技術と革新」の分野で、イスラエルに次いで米国を2位と評価した。自律走行車の本社数が合計420あり、産業パートナーシップの面で高い評価を受けている。  5位はフィンランド。同国が高い評価を受けたのは、規制や法体系の効率側面で高いスコアを獲得したからだ。2020年6月、フィンランド政府は自律走行車をテストするため道路網全体を開放するなど、実用化に向けて注力している。フィンランドは環境への影響と、自家用車両利用の減少を目的とした自律走行車の導入を推進しており、関連する政策や業務はほとんどヘルシンキに集中している。  2019年には、ヘルシンキの西に位置する衛星都市・エスポーで無人バスが運行を開始した。KPMG側によれば、2021年までに無人シャトルバスが商用化される計画だという。フィンランドは、スタートアップ&テックイベント「Slush」が毎年行われており、自律走行車を取り巻く官民のエコシステムが優れているという点も評価された。  以下、指数では6位・スウェーデン、7位・韓国、8位・アラブ首長国連邦、9位・英国、10位・デンマークがそれぞれランクインしている。

日本の課題は?

 ちなみに、日本は11位と前年10位よりワンランク後退している。日本は道路の品質ではシンガポール、オランダについて3位。技術とインフラで5位、4Ḡ普及率で2位となっており、技術特許数では1位になっている。  しかし、5Ḡの普及が他国より遅れていることや、日本の道路網が小さい道なども多く複雑で、自動運転でナビゲートしにくい点が課題として指摘されている。また、IoT技術、特にAIを専門とするエンジニアの不足も課題となっている・ <文/ロボティア編集部>
ロボティア●人工知能(AI)、ロボット、ドローン、IoT関連のニュースを配信する専門メディア。内外の最新技術動向やビジネス情報、ロボット時代のカルチャー・生活情報をわかりやすく伝える。編集長は『ドローンの衝撃』(扶桑社新書)の著者・河鐘基が務める。
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