話題にならないけど一大事!? 無料でHTTPSが利用できる「Let’s Encrypt」で問題発生の可能性浮上
いつの間にか「HTTPS」で始まるURLが増えたワケ
無料でHTTPSが利用できるLet’s Encrypt
こうした流れがあり、ユーザーが入力などしない、ただ情報を表示するだけのサイトも、渋々 https に移行した。渋々というのは、私個人の感想だが、そう書く根拠はある。
国内シェア50%達成をうたっているGMOグローバルサインの価格表を見てみよう(参照:GMOグローバルサイン)。「おすすめ 企業認証SSL」は、1年契約で59,800円。「緑のアドレスバーに組織名 EV SSL」は、1年契約で128,000円。「人気No.1 クイック認証SSL」は、1年契約で34,800円。Webサイトの公開を仕事にしているなら高い値段ではないが、何となくWebサイトを公開している人や会社にとっては、それなりの出費になる。
この問題を解決してくれたのが冒頭で名前が出てきた 「Let’s Encrypt」だ。なんと、無料でサーバー証明書を発行してくれる。証明書が有効な期間は90日と短いが、60日ごとに自動更新することを推奨してくれているので、プログラムで自動更新させれば問題ない。安くWebサイトを運営している人間にとっては、救世主のようなサービスだ(参照:JPNIC)。
Let’s Encrypt は、2016年の4月に正式運用を開始した。運営しているのは、HTTPS の普及を目的としたはISRG(Internet Security Research Group)という団体だ。2019年の時点で、2億2千5百万のサイトに証明書を提供している。
このように多くのWebサイトが利用している Let’s Encrypt の証明書だが、2021年の9月以降、Android 7.1以前の端末で使えなくなるという問題が発生している(参照:おそらくはそれさえも平凡な日々、さくらのSSL)。どうして、そうしたことが起きているのだろうか。
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この連載の前回記事
2020.08.29
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