公文書改ざん問題追及の元NHK・相澤冬樹記者が泥酔して大失態。改めて考える、自己と向き合う道
8月29日、土曜日のお昼前。私は大阪市内の精神科クリニックを訪れました。普段はうつ病で通っているのですが、この日は違いました。酒で大失態を演じて、今後の行動を真剣に考えるため、かかりつけの精神科医に意見を求めに行きました。
私の大失態で多くの方に大変なご迷惑をおかけ致しました。すべての皆さまに心よりお詫び申し上げます。私は記者として、森友学園への国有地巨額値引きや財務省の公文書改ざんで真相を追及してきました。その立場を踏まえ、自身のことについて説明責任があると考えました。今回何が起きたのか、今後どうするつもりなのかを皆さまにご報告いたします。
酒に酔って、イベント出演をすっぽかす大失態
プチ鹿島さんからツイッター上で「いまだに視聴者にコメントを出さないのはなぜでしょうか?」という問いかけを受け、ツイッター上でお詫びをして経緯を説明しました。相澤さん、いまだに昨夜の #ヨルカラナンデス 視聴者に対しコメントを出さないのはなぜでしょうか?
— プチ鹿島 (@pkashima) August 26, 2020
あなたの本を読むと森友問題の関係者に直撃して逃げることを許さないという姿勢ですが、今逃げているのはあなた自身では?
ダブルスタンダードです。「記者」として信用がなくなると思います。 https://t.co/KQcxbeKoKG
私をイベントにお招きくださったダースレイダーさんとプチ鹿島さん、準備を整えてくださったLOFT9の担当の方、出演を期待してチケットを購入してお待ち頂いた皆さま、多くの方に大変無礼な振る舞いをし、ご迷惑をおかけし、お気持ちを損ねましたこと、まことに申し訳ございません。深くお詫び致します。 それでもダースレイダーさんとプチ鹿島さんは、この大失態を笑いにくるんで温かいネタにしてくれました。毎週金曜のお昼にお二人が配信している「ヒルカラナンデス」という番組です。ここでお話が出ているように、私はプチ鹿島さんと2年前に別の番組でちょっとしたバトルを繰り広げています。それを解消する出演依頼で、お二人は念入りに準備を整えていてくださったのに、私は二重の意味で大失態でした。昨夜は #ヨルカラナンデス ライブ配信参加のお約束を果たさず誠に申し訳ございません。出演のプチ鹿島さま、ダースレイダーさま、ロフトの皆様はもとより、参加をお待ち頂いていた皆様のご期待に背く形となりましたことを、深くお詫び致します。昨夜の状況をご説明致します(続く) https://t.co/2BqHpJEZRe
— 相澤冬樹 共著【私は真実が知りたい】発売中 (@fuyu3710) August 26, 2020
高校時代からの盟友の、厳しくも鋭い指摘
翌日、境から連絡がありました。「会って話がしたい」ということでした。境は、今回の私の大失態を受けて、これまで一緒に続けてきた「メディア酔談」などの配信を中止・凍結すると表明していました。
私たちは東京・五反田の貸し会議室で28日に会いました。冒頭から境は「酒をやめろよ」と求めてきました。そのように言われるだろうし、それも当然だと思っていました。ですが境が考えていることは、単純に酒だけの問題ではありませんでした。
境が私について一番気になっていたこと。それは「せっかくNHKを辞めて新しい記者として再スタートを切ったのに、なぜ酒に酔って無頼ぶる旧態依然としたオールドメディア的記者に舞い戻ってしまったのか」ということでした。
そういう「古典的ジャーナリズム」を脱却して生まれ変わろうとしていると思ったから「メディア酔談」に誘ったのに、昭和オヤジを前面に出して語る。酒だけでなく、そういう自分の姿に酔っている。そこを脱して早く次のステップに進めよ、ということでした。
とても耳に痛い話でしたが、それももっともだと、自分のおごりに気づきました。酒で大失態をしたことももちろん恥ずかしいことですが、それを招いた自分の心持ちがとても恥ずかしいと感じました。
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