「クラスターフェス」の国民主権党、カウンターのネトウヨ政治団体とトラブルを起こすようになっていた

トラブルが増えつつある「クラスターフェス」

 物騒なことに、クラスターフェスの現場では、だんだんトラブルが発生するようになってきています。  先日は日本国民党のメンバーが国民主権党のメンバーに殴られたとして警察に駆け込み、国民主権党は国民主権党で日本国民党のことを「当たり屋」だと表現しています。実際、殴ったとされる映像も残っていますが、皆さんが想像する一般的な「ぶん殴る」みたいなものではなく、威嚇的に体に触れることが「殴る」として扱われている印象です。ただ、これもエスカレートすれば流血するような事件に発展する可能性があるし、実際におまわりさんの手を煩わせるようなことに発展していることは事実です。  それ以外にも、この「クラスターフェス」については通報が行っているようで、渋谷警察署は平塚正幸氏を呼び出し、事情を聞いたようです。平塚氏は警察署から出てきてすぐに動画を撮影し、「こんなくだらないことでいちいち警察に通報する奴がいる」と恨み節を言っていました。  本人にとってはくだらないことかもしれませんが、平塚氏がやっているのは渋谷の駅前であり、仕事や何かの用事があって渋谷駅を利用する人はたくさんいます。その中には、けっこう重めの病気と闘っている人もいるでしょうし、妊婦さんもいることでしょう。介護士や理学療法士のような仕事で、高齢の方と接する機会が多いので気を付けているという方もいらっしゃることでしょう。「駅」というのはたくさんの人が利用する公共性の高いもので、いくら渋谷が若者の街だと言っても、さまざまな事情で「コロナはただの風邪」として扱えない人はたくさんいるのです。  「コロナ感染希望」などというナメたプラカードを持ったり、ナメたTシャツを着た人間たちが駅前に集まってくるようなイベントは、迷惑以外のナニモノでもありません。自分の家にたくさんの人を集めて密になるのなら、それもそれで迷惑な話だけど、まだ駅前でやるほどの迷惑ではないことでしょう。しかし、いまや国民主権党が動けば動くほど警察官が動かざるを得ず、市民の安全を守ってくださる警察の方々にも感染リスクを背負わせているというのが現状です。  迷惑系YouTuber・へずまりゅうの時にも、対応した警察官が新型コロナウイルスに感染してしまうという出来事がありました。クラスターフェスに参加している人たちが感染するのは自業自得だとしても、警察の方々はたまったものではありません。仮にも政治家を志そうという人間が警察に迷惑をかけても何とも思わないというのは、相当痛々しいものがあります。

「コロナはただの風邪」論者は増えている

 実は、国民主権党のように「コロナはただの風邪」だと考える人は増えていて、この「クラスターフェス」もだんだん盛り上がるようになってきている印象です。  各地で「ノーマスクデモ」などと言って集まる人も増えてきているし、ネットで偏った情報に触れるうち、本当に「コロナはただの風邪」なのかもしれないと思う人が増えているのです。  彼らには共通して「今しか見えていない」という特徴があります。なぜ普通の人が新型コロナウイルスのことを「ただの風邪」だと思えないのかと言ったら、風邪やインフルエンザよりも重症になる確率や致死率、得体の知れない後遺症で悩まされる確率が格段に高いからです。若くて健康な人なら「8割は軽症だから大丈夫」だと言いますが、裏を返せば「2割は重症」です。下手をすれば一生苦しむかもしれないような後遺症を20代で患ってしまうかもしれず、その確率が2割だとすれば、普通の人はそんなものを大丈夫だとは思いません。  日本は海外に比べて死者の数は少ないと言いますが、なぜ欧米に比べて死者の数が少ないかと言えば、今のところ、「ファクターX」、本サイトに連載中のコロラド博士が言うところの「謎々効果」で感染爆発が欧米と比較すれば小規模なのと(感染者数などはアジア太平洋圏ではフィリピンに次ぐ悪さ)、その結果、医療崩壊を起こしていないので病院に入れずに亡くなる人がおらず、みんなの努力によって、感染者が増えても欧米ほどは深刻ではない状況が続いているからです。簡単に言えば、みんなが気を付けてくれているおかげで、感染者が抑えられ、死者や重症者が辛うじて抑えられているのです。  もし「コロナはただの風邪」理論が採用され、みんなが気を付けなくなってしまうと、あっという間に死者や重症者が増え、死因の上位に新型コロナウイルスが来るようになるでしょう。多くの人は「気を付けなかった場合の死亡者数」を計算に入れ、「それなら自分にできる範囲で気を付けた方がいいよね」ということになっているのですが、「コロナはただの風邪」だと主張している人たちは、その「未来予測」ができません。そんなものを予測をしても、本当にそうなるかは分からないという考え方をしてしまうからです。しかし、科学は既に「実効再生産数」などで予測できるようになっていて、人と人が触れ合う機会を増やせば感染が拡大してしまうというのは、残念ながら「事実」です。  小泉進次郎ぐらい当たり前のことを言いますが、感染者が増えなければ重症者や死者は少なく抑えられるし、感染者が増えれば重症者や死者は自動的に増えるようになります。僕たちは未来の数字を悲惨なものにしないために、みんなでできる行動をしているに過ぎません。そのごくごく簡単な計算ができない人たちが、今、こうして世間様にご迷惑をおかけする行動に出ているのです。
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国民主権党がひた走るN国党と同じ道
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