国民民主党は分裂するも、「玉木新党」は「新・立憲民主党」とともに政権交代を目指す!?

分党する国民民主党、党資金の分配はどうなるのか?

分党を表明する玉木雄一郎・国民民主党代表

8月11日、分党を表明する玉木雄一郎・国民民主党代表

 8月11日に玉木雄一郎・国民民主党代表が分党と新党立ち上げ表明をしたとたん、立憲民主党に合流しない「玉木新党」が党資金の多くを受け継ぐかのようなニュースが流れ始めた。政治ジャーナリストの安積明子氏は「いよいよ国民民主党分党を決断! 玉木雄一郎の最も暑い日」と題する記事で、少数派の玉木新党に都合のよい見方を披露した。 「玉木代表が主張する分党方式は、『希望の党方式』だ。これによると、国民民主党は立憲民主党との合流組と非合流組に分かれるが、非合流組が事実上の国民民主党の後継政党となる余地が出てくる。すなわち国民民主党の財産の多くを受け継ぐことになる」 「次なる関心は山尾志桜里氏の処遇 立民合流問題で国民・玉木代表が分党決断」と銘打った8月12日配信の『東京スポーツ』の記事も、ほぼ同じような見立てを政界関係者のコメントとして紹介していた。 「今後は立民との合流組と残留組の多数派工作の激化が予想される。焦点となるのは『どちらを選択すれば次期衆院選に勝てるか』だ。『国民議員の多くは、現職の立民議員より選挙区で強い。玉木代表と同じ保守系議員は国民の政党助成金、旧民進党時代からの軍資金を合わせた150億円に目がくらみ、残留するでしょう』(政界関係者)」  ところが、8月12日にBSフジ「プライムニュース」に出演した玉木代表は「(党の資金は)50億円くらい」と述べた。さらに、出演後の囲み取材で筆者が「(国民民主党の保有する)50億円は人数割ですか」と聞くと、玉木代表は「分党、法的には『分割』は、政党交付金部分については人数割です。一般財源については交渉になりますので、そういうところを定めていくのが重要だと思う」と答えた。

安積明子氏、『東京スポーツ』が発信する“フェイクニュース”

「150億円に目がくらみ、残留するでしょう」という『東京スポーツ』記事の政界関係者のコメントは、国民民主党の資金を3倍に水増ししたうえに、「そっくり残留組(玉木新党)が引き継ぐ」という虚偽の情報だったのだ。  政党交付金の人数割を明言する玉木代表が言ってもいない“党資金の大半継承(受け継ぎ)”の見方をした安積氏も『東京スポーツ』も、“フェイクニュース”を発信してしまうことへの抵抗感が乏しいのではないだろうか。  安積氏の記事では、玉木代表から「私は野党再編はこれからだと思っている」と打ち明けられたと紹介しているが、その玉木代表に一言聞けば事実誤認(実現困難)と分かることを、まるで現実に起こりうることであるかのように指摘していたのだ。  ジャーナリストとして当然行うべきファクトチェックを怠り、「非合流組(玉木新党)のほうが資金豊富」という虚偽(フェイク)情報を垂れ流すようでは、「合流組を減らして非合流組が増えるように」と誘導する政治的宣伝(プロパガンダ)記事と疑われても仕方がないだろう。  実際、玉木新党が資金豊富とはならないことは、玉木代表自身が先の囲み取材で漏らしていた。「党本部はどうされるのですか」という質問に対して、「基本的には未定」と言いつつも「(国民民主党の合流組と立憲民主党などが合流する)『新・立憲』になった時に、うち(玉木新党)は現在の党本部を全部持てる財政的余裕はないのではないか」と述べていたからだ。  また「62名の国会議員のうち、玉木新党は10名前後」というのが大方の予測なので、政党交付金の人数割で単純計算をすれば、資金配分は「合流組=40億円強」「玉木新党=10億円弱」となる。  政党交付金以外の一般財源の配分割合によって若干数字は変わってくるが、少数派の玉木新党が、残留の理由になるほどの豊富な党資金を受け継ぐとは考えにくい。「10億円程度の資金を手にして玉木新党が党本部から出ていく」というのが、最も可能性が高い結末だろう。
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玉木新党の今後やいかに?
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仮面 虚飾の女帝・小池百合子

都民のためでも、国民のためでもない、すべては「自分ファースト」だ

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