欧州某国で日系企業の面接に行って、海外の日系企業に優秀な人材が集まらない理由の一端を垣間見た!

残業イメージ

Elnur / PIXTA(ピクスタ)

 コロナウイルスの影響によるリモートワークの普及などで、これまでのような過剰労働、会社第一主義に歯止めがかかるのではないかと期待されている日本。しかし、実際には、そういった「日本企業の規律」は変容するどころか、海外に「輸出」されているのが現状だ。

月収は現地平均の倍ではあるが……

 残業休日出勤勤務時間外のメールや電話対応……。近年は度々「働き方改革」が叫ばれていることもあり、少しずつではあるが、ようやく過剰労働は悪しき習慣であるという認識が浸透しているように思える。  筆者はこれまで何度か海外で暮らす日本人への取材を行ったことがあるが、そういった過酷な労働条件を理由に移住を決意したという人は少なくなかった。少子高齢化が進み、働き手の不足が問題となっているが、そうした面からも「日本企業の規律」には変化が求められているはずだ。  しかし、筆者自身、かねてからそういった働き方に疑問を抱いていたこともあり、海外の日系企業での就職活動を行ってみたのだが、そこで見聞きしたことは変容とはかけ離れたものだった。  ある日、日本の転職エージェントからかかってきた電話で、某大手企業が欧州の拠点で人材募集をしていることを伝えられた。給与は現地平均賃金の約2倍だ。  こう聞くと悪くないようにも思えるが、同社は日本人なら誰もが知るメガ企業で、日本での年収は約1300万円以上とも言われる。それに比べると現地のレートでは高いとはいえ、やはり給与は圧倒的に低い。また、首都に拠点があるため、家賃のことも考えると、正直「世界に轟く日本企業」というイメージからは少しギャップを感じた。

リモート面接前の質問項目を見てゲンナリ

 とはいえ、欧州で暮らしながら、世界を股にかける大手企業で働くチャンスはそうそうない。キャリア的にもきっとプラスになるはず。そう期待を募らせていたのだが、リモート面接の前に届いた質問項目を見て、またも気を落とすこととなった。 ・日本企業の規律を学び、実践してみたいですか?  率直な意見としては「胡散臭い」……。というか、なんだかカルト的な雰囲気を感じてしまった。さも当たり前のように使われている、「日本企業の規律」とはいったい何なのか?  薄々、どういうことなのかは想像がついていたが、続く質問を見て、悪い予感は的中した。 ・顧客からのメールや電話には可能な限り早く対応しますか? ・休暇中も仕事に責任を持てますか? ・仕事に関連した書類を読むことに、進んで自分の時間を費やしますか? ・顧客を楽しませるため、時々プライベートな時間を費やせますか?  輝かしく聞こえる「日本企業の規律」とは結局のところ、残業や休日出勤の言い換えに過ぎなかったのである。
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定時上がりを怠け者扱いする日系企業
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