感染者数が再び増加している今、二番底はくるのか? アナリストと億り人に聞いてみた
いっこうに収束の気配がないコロナ禍だが、この市場にチャンスは眠っているのか。株式投資に精通する3名に、第2波における立ち回り方を伝授してもらった!
新型コロナウイルスの猛威がとどまることを知らない。7月末時点で東京都内の感染者数は連日300人を超え、全国の主要都市でも感染者数の増加が続いている。
感染第2波の懸念が高まるなか、経済にはどのような影響が出るのか。テクニカルアナリストの馬渕磨理子氏の分析はこうだ。
「新型コロナの影響により、旅行業界や交通、飲食業などが今なお大きな打撃を受け続けています。ただその一方で、同じ飲食業でもマクドナルドは一時、コロナショックで下げた株価の倍近い値幅の反発となる局面も見られました。企業によって明暗がくっきりと分かれているのです。もし第2波が来れば、この色合いはますます濃くなるはず。つまり、今業績が伸びている、例えばクラウド関連銘柄で強い企業の株価は躍進すると考えられます」
第2波到来に備え、気をつけなければならないことは何か。
「本来なら8~9月は夏枯れ相場と呼ばれ、お盆休みなどで市場参加者が減るため取引量が少なくなり、ボラティリティも小さくなる時期です。その半面、取引量が少ないと些細な出来事でも急激にトレンドが変わる。例えば『Go To トラベルキャンペーン』の動向次第では帰省にストップがかかり、お盆休みの過ごし方にも変化が生まれるかもしれない。それが暴騰や暴落のきっかけになる可能性も十分に考えられるのです。まずは政府の対応をしっかりとチェックすべきですね」
個人投資家の目線はどうか。兼業投資家として資産2億円を築いた人気ブロガーで、『10万円から始める!割安成長株で2億円』(ダイヤモンド社)を上梓する弐億貯男氏は、第2波をまだ先と予測する。
「第2波からの二番底は来るものと思って準備はしています。でも、8~10月にはまだ来ないと踏んでいます。理由はふたつ。ひとつは、国内外の感染者数は増加傾向にあるものの、ワクチン開発など医療関連での明るいニュースが多いこと。もうひとつは、海外株式市場が堅調であり、それに連動して国内株式市場もしばらくは踏ん張れると考えているからです。二番底が来るとすれば、来年の2月あたりと見ています」
弐億氏流の今夏の戦略について尋ねた。
「コロナ前から買い付け余力を7~8割ほど残しており、今なお余力を残し続けています。本当は第1四半期決算を見て投資の材料にしようと思っていたのですが、感染者数が増加傾向にあることから、中間決算まで見ないとケガをすると判断しました。新型コロナの影響を受けている企業は多いのに株式は堅調と、足元の悪材料に反応していないのも不可解。また、金融緩和でお金が余っているので、株式市場はまだ上がる可能性もあります。とはいえ、高値摑みのリスクは避けたいので、今はまだ銘柄を吟味しながら機を待っている状態です」
[新型コロナ第2波]の投資戦略
本当の第2波はまだ先。今はまだ“見”のとき
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