「温かい気持ちで感染者をいたわり、見守れるようになりたい」
この漫画は大きな反響を呼び、コメントは100件近く、シェアは1600件以上に上っている。隣接する三条市に在住する男性は、「三条にも(感染者が)出ました。御多分に漏れず『誰だ!』『何処の人』など詮索の多い事!」とコメント。岐阜県に住んでいるという女性も「本当に怖いのは病気ではなく、地域にウイルスを持ち込んだという犯罪者扱いです」と共感を寄せた。
こうした書き込みからは、感染者が地域で後ろ指を指される現状が透けて見える。しかし感染しないように注意を払っていても、いつ誰が感染してもおかしくないのがコロナウイルスだ。感染者を責めても仕方がない。
見附市役所でFacebookを管理する担当者は、「市では、三密を避ける、新しい生活様式を実践するといった感染症対策を実施しています。そのおかげで、まだ市内で感染者が出ていません。だからこそ多くの人は、一人目の感染者になってしまうのではないかと不安に思っているようです」と話す。
漫画については、「見附市で生活する人同士、温かい気持ちで感染者をいたわり、見守れるようになりたいと思った」と共感を寄せた。
見附市は、新潟県中部に位置する。人口はおよそ4万人(2020年7月1日現在)の小さな市だ。SDGs(持続可能な開発目標)に積極的に取り組み、今年7月1日には、「自治体SDGsモデル事業」の一つに選ばれている。
同市が特に重点を置いているのが、自動車依存から脱した「歩いて暮らせるまちづくり」だ。歩道を整備してウォーキングを推奨するとともに、コミュニティバスを活用し、排気ガスの抑制につなげる狙いがある。
また前出のSNS担当者の女性によると、観光名所としてはみつけイングリッシュガーデンが人気だという。
<取材・文/HBO編集部>