コロナ第二波で二番底の危機も……!? それでもアメリカ株に張るべき理由はあるのか

ドナルド・トランプ

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 新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が一気に冷え込むなか、米国株が堅調だ。グーグルやマイクロソフトなどGAFAM5社の時価総額合計は東証1部約2170社の合計を上回った。コロナ禍でも巨大化する米国株はなぜこんなに強いのか。

コロナ第二波で二番底の危機も……!? それでもアメリカ株に張るべき理由

「誰も経験したことのないパンデミック相場は、不確実性の極致。過去の金融危機の例はほぼ参考にならない」  そう話すのは、米国株に詳しいモトリーフール・ジャパンの加賀章弘氏だ。なにしろ「コロナショック」は、実体経済の需要や雇用が突然「蒸発」する前代未聞の事態。米国では日本とはケタ違いのレベルで感染が拡大しており、これまで暴落局面で大胆な投資をして巨万の富を築いてきたウォーレン・バフェットさえ、損切りを余儀なくされた。  その一方で、米国の株式市場(S&P500指数)は下げ幅の3分の2以上を取り戻す強さを見せている。3月下旬の急落から急激に回復し、中にはコロナ前の高値を回復するものまで出ているのだ。楽天証券経済研究所の香川睦氏は、「この株高を支えているのは、米FRB(連邦準備制度理事会)の大規模金融緩和です」と指摘する。  コロナ禍の経済への影響を抑えるため、FRBは3月にゼロ金利政策を復活。無制限の量的金融緩和も決めた。加えて、リスクの高い「ハイイールド債」まで買い入れる方針を表明。金融危機リスクを封じ込める姿勢を示した。 「市中にお金が供給されれば、あふれた資金は株式市場に行くしかない。プロならここで買わないという選択肢はありえないでしょう」(香川氏)  なかでも株高を強力にけん引しているのが、いわゆる「GAFAM」(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)。あっという間にコロナ前の株価水準を回復し、さらに高値を更新する動きも見せ、まさにコロナ禍の勝ち組といえる。  11月には大統領選が控えており、再選を狙うトランプ大統領が強力な経済対策を打ち出してくることも考えられる。過去の暴落局面でも米国株は世界に先駆けて値を戻しており、その回復力は折り紙付きと言えそうだ。

やっぱりアメリカ株が強い5つの理由

1.プラットフォーマーとして世界を席巻 マイクロソフト、アマゾン、グーグルなど、米国だけでなく世界経済をリードするプラットフォーム企業が誕生している 2.9.11やリーマンも乗り越えた回復力 世界同時多発テロやITバブル崩壊、リーマンショックの暴落からも、比較的短期で回復している実績が強みだ 3.株主還元を重視する企業が多い 増配や自社株買いといった株主還元を重視する企業が多いことも特徴。何十年も連続増配する企業もゴロゴロある 4.大規模な金融緩和策が下支えに 中央銀行であるFRBがコロナ対策としてゼロ金利を復活、さらに国債も無制限に買い入れる大規模な金融緩和を実施中 5.再選を狙うトランプの強力な株価対策 株価を強く意識するトランプ氏が、大統領選に向けて強力な経済や株価対策を打ち出してくる可能性も高いとみられる 【加賀章弘氏】モトリーフール・ジャパン 外資系ファンドの株式アナリストを経てモトリーフール日本法人取締役に。オックスフォード大学金融経済学修士、MIT物流工学修士 【香川 睦氏】楽天証券経済研究所 ’89年、シティバンク銀行、東海東京調査センターなどを経て現職。米国駐在経験を生かしたグローバルな相場分析に定評がある ※株価などのデータは’20年6月3日時点のものです <取材・文/森田悦子 図版/大六印刷 写真/Getty Images>
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