優しさの奴隷になる人は、「
他者への優しさが、自分にとってどんな幸せになるか」について考えることが少ない。それよりも、相手がしてほしいこと、自分が失うことについて考えてしまう。
まずは、その人を手伝うこと、その人の言うことを聞くことで、
自分にとってどんな幸せがあるのか考えてみてほしい。それが、納得できる内容だったり、自分にとって幸せ感じれることなら、手伝えばいい。
そうでないなら、
「断る」という勇気を出す必要がある。自分にとっての、「
やることで感じる幸せ」と「
かけてもいい時間」とのバランスをとってみて考えてほしい。
自分が得意な領域や好きな領域で手伝えるなら、あなたも幸せを感じれるだろう。自分にとって有限な時間を、無理なくその人にかけれる時間内で終わるなら手伝ってあげるほうがいいだろう。
なんでも言うことを聞いていたら、聞かないことがあるとその瞬間が目立ってしまい、「あいつはワガママだ」と思われてしまう。自分のしたいことしかしないと、「あいつはワガママだ」と思われてしまう。
つまり、
人に優しくする基準というものを作る必要がある。そして、その基準を満たせば優しくすればいい。誰もあなたに聖人君子になってほしいとは思っていないし、思っている人がいたとしても、その人は自分本位な人であなたを自分の思い通りに動くように操りたいだけだ。
自分の幸せを守るために、
断る勇気・嫌われる勇気を持つ必要があるということだ。
これは、すごく単純なことかもしれないが、当たり前のことを当たり前にする勇気や精神力を持っている人は少ない。
日本人は協調性、社会圧力など社会にとっての幸せを考えるのは得意だが、
自分自身にとっての幸せを考えるのが苦手なのではないだろうか。全体の幸せが個の幸せになる発想を感じる、逆にアメリカは個の幸せが社会の幸せにつながっていく発想があるように感じる。
あなたにとっての幸せはなんだろうか。自分にとっての幸せを考えることは、あなたが
死ぬ瞬間に後悔しないように重要なことだ。
人が死ぬ直前にもっとも後悔することは、「
もっと自分らしく生きればよかった」だというのは有名な話だ。誰かにとっての「優しさの奴隷」になるのではなく、自分らしく、自分に優しい人生を選択してほしい。
【参考資料】
『親切は脳に効く』デイビッド・ハミルトン
『「いい人」の心を消耗させない方法 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文』アダム・グラント、レブ・リベル
『死ぬ瞬間の5つの後悔』ブロニー・ウェア
<文/山本マサヤ>