コロナで需要消滅!「令和の民泊女王」はこの危機のなかどうしている?
働き方から余暇の過ごし方までライフスタイルを一変させたコロナショック。投資環境にもさまざまな変化が起こりつつある。新型コロナウイルスの感染拡大により、市況が大きく変わるなか、我々はどう勝負していくべきか。明確なプランを描く大家を直撃した!
個人でも参入しやすいビジネスとして人気を集めた民泊の現状はどうなっているのか。
「2月からぽつぽつとキャンセルが発生して、3月中旬になるとインバウンド需要が激減。それでもまだ国内旅行やビジネス需要があったのですが、4月8日の緊急事態宣言で完全に日本人需要も消滅しました」
そう急速に落ち込んだ民泊需要を振り返るのは、都内で多数の民泊物件を運営する大神麗子氏。
「私の物件で一例をあげると、四谷三丁目駅徒歩4分の物件で民泊をしていて、最盛期は月50万円の売り上げがありました。しかし、コロナ後は売り上げ90%ダウン。家賃13万円を支払うと赤字となります」
かなり逼迫した状況ではあるものの、座して死を待つことなく大神氏はリカバリーに取り組んでいる。
「影響が出始めた物件に関して、早い段階で貸し会議室にコンバートしました。会議室で儲けようというわけではなく、せめてこのコロナ禍をトントンで回せればいいと思っています。立地のいい物件をホールドするための対処です。すでに宿泊予約が入っている物件もゲストさまへ連絡して、できる限り協力してもらっていました」
民泊から貸し会議室へと路線変更に踏み切った大神氏だが、思わぬ幸運に助けられているという。
「いつも民泊部屋のセットアップをお願いしている業者に連絡をとったところ、『企業の廃業や拠点縮小の引き合いがこのところ多くて、什器の廃棄にも費用がかかるので、引き渡ししないか声をかけてみます』と言ってくれました。そのおかげで家具類の多くはお譲りいただいたもの。ほとんど何も買っていません。なかには新品かと思うくらいきれいなものもあって驚いています。不況を肌で感じる話ですが、とてもありがたいですね」
インバウンド需要激減。緊急事態宣言で日本人需要も消滅
都内民泊物件は貸し会議室に転用 インバウンド回帰まで物件を死守
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