そんなコロナ・トレードに加えてkc氏の勝率を上げたのは
“需給読み”。
「3月から日銀がETFの買い入れ額を倍増させましたよね。知っている人も多いけど、このETF買いには
暗黙のルールがあります。
『TOPIXの前場(9時~11時半)終値が前日比0.5%以上安くなったら、後場(12時半~15時)にTOPIX連動型ETFを買う』というもの。実際には0.5%未満でも買い出動するときがありますが、
前場が0.5%以上下げて閉じたら、すぐに日経先物を買う。日銀のETF買いでTOPIXとともに、日経先物も後場に上がりやすいので、これだけで値幅が取れる」
TOPIX前場終値が前日比0.5%以上安くなると、後場に日銀のETF買いが入る傾向にあり。そのため、前場終了直後に日経先物を買って、日銀主導の上昇相場に乗るという戦略も有効
簡単に思えるが、実はそのトレードが本領を発揮するのは“逆のパターン”。
「
5月22日のTOPIX前場終値は0.498%で、ギリギリのところで0.5%に届かなかった。投資仲間の間では、これを
『TOPIX職人』と呼んでます。つまり、日銀買いが入らないように、操作された相場だと。こういうときは、『0.5%に届きそうだから』と
先回りして買っていた人たちが後場に手じまいする。だから、前場終了直後の日経先物売りが有効。SBI証券の前場の売買代金ランキングをチェックして、
日経レバETF(日経平均の2倍の値動きがあるETF)が大幅な買い越しになっていたら、鉄板で下げます!」
”0.5%ルール”にギリギリ届かなかった場合は、後場の日銀買いに先回りしていた人々の売りが出やすい。特に個人が日経レバETFを大幅に買い越していると、急落しやすいという
曰く、「相場で儲けるにはバカを探せ」。相場格言の一つだ。日銀の買い期待に乗った“バカ”が増殖したら好機到来。kc氏の需給読みをマスターすれば、勝率アップは間違いナシ!
(1)暴落相場の週末は”サンデーダウ”で週明け値動きを予想
(2)TOPIX前場0.5%安ルールで後場の日銀買いを見極めよ
(3)「TOPIX職人」は後場の急落シグナル。売りの好機に
●サルマネ度 ★★★★☆
【kc氏】資産 2億円超/投資歴:20年
主な投資手法:デイトレード、スイングトレード
主な投資先:日経先物CFD、NYダウ先物CFD、個別株など
コロナ相場の戦績:+2000万円
大学生時代にスロットで稼いだ資金の一部(400万円)を元手に株式投資を開始。FXや暗号通貨、オプション取引などにも手を広げながら、20年間で2億円以上の利益を稼ぎ出すことに成功。「kc@投資家.ドラクエW.ロマサガRS(現在はkc@廃棄前提おじさん)」のツイッターアカウントで相場の雑感などを呟き中
<図版/ミューズグラフィック ※チャート素材は
TradingViewより>