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下げ相場でも稼げるスワップ投資派の弱点を解消する新手法
コロナショックでは新興国通貨が暴落。トルコリラや南アフリカンドなど高金利で人気だった通貨が史上最安値を更新した。兼業トレーダーの
ジラフ氏が手掛ける
メキシコペソも同様だ。
5~6円台のレンジ相場が続いたペソ/円はコロナショック&原油暴落で4円台前半まで大暴落! スワップ投資ならこれまでのスワップ収入を大幅に上回る含み損を抱えたはずだが、サテライトポジションのトレード収益とコアも含めた全ポジションの決済で600万円の利益を確保!
「メキシコペソのトレードを始めたきっかけはトルコショックでした。
高金利通貨はスワップ収入の大きさに比例して、暴落リスクがあるんだなと興味を持ったんです。下げても『スワップ金利があるから』と買い方は我慢しがち。だから、
下げ相場ではジリジリ下げたあとに大きな暴落が起きる。スワップ金利が貯まる早さよりも、為替変動による含み損益の増減のほうが早く、インパクトも大きい。ただ、
その性質を逆に利用できたら、大きく稼げそうだと考えたのです」
スワップ金利をもらいながら、かつ為替レートの下落による含み損の拡大を食い止める方法はないかと生み出されたのが、ジラフ氏独自の
「FXコア・サテライト戦略」だった。
「
スワップ狙いのコアポジションを持ちながら、サテライトポジションで値幅取りを狙うのが私の戦略。
コア7割に対してサテライト3割を目安に資金配分しています。サテライトでは『下がれば買い・上がれば決済』が基本スタンスですが、買いだけでなく下落時に売りで入って稼ぐこともある」
独自の戦略を考案し、800万円の資金でメキシコペソ投資を始めたのが’18 年9月。ペソが6円前後の時期だ。
「米中貿易戦争の激化など、
メキシコとは直接関係のない材料でペソがほかの通貨に連れ安したときには、すかさず買い増し。見直し買いが入りやすいからです。また、重要なサポートライン付近まで下がってきたら、そのサポートの少し下に買い指値を入れて、瞬間的に下がったところを拾ってきました。こうして“有利なレート”のコアポジションを増やしつつ、『7対3』の比率を超えてくる場合には、一部をサテライトに移行して、上がったところで決済。これが基本戦略です」