小池都知事を直撃「なぜ“御用メディア”にしか情報を流さないのですか?」

小池都知事「一部のメディアでカイロ大の卒業証書を掲載」と反論

小池百合子都知事

出馬会見に臨む小池百合子都知事

 6月18日告示の「東京都知事選(7月5日投開票)」で再選を目指す小池百合子知事が6月12日、出馬表明を行った。「東京大改革2.0」のパネルを手に「改革をさらに進めていく」と決意表明し、コロナ対策と経済の両立で「稼ぐ東京を実現」と強調した。  しかし当初の「小池圧勝」との予測は、元検事の郷原信郎弁護士が「虚言に塗り固められた小池百合子という女性政治家の『正体』を見事に描き切った」と絶賛する石井妙子著『女帝 小池百合子』(文藝春秋)のベストセラー化(5月29日から2週間で15万部突破)で一変している。 『週刊文春』も6月4日号(5月28日発売)で「カイロ大学首席卒業の嘘」と断言しながら“女帝”を紹介。これに対して小池都知事は出馬会見で学歴詐称疑惑を否定。「カイロ大が卒業を認めている」と強調した上で、「偽造」と疑われている卒業証書や卒業証明書についても「今日も一部のメディアで、かつて公表した原本を掲載している」と反論した。  小池都知事が紹介した「一部のメディア」は、「小池百合子の『カイロ大卒業証書』を現物公開」と銘打った『週刊ポスト』6月26日号(12日発売)。卒業証書と卒業証明書を画像で示してはいたが、石井氏や『週刊文春』らが指摘してきた疑問点を氷解させるほどの検証記事になっていなかった。  好意的メディアのみに「現物」を提供して“御用報道”をしてもらう一方、『週刊文春』など他媒体には提供しない差別的対応によって、“不都合な真実”を隠蔽しようとしているようにみえる(出馬表明の3日後の6月15日になって小池知事はようやく卒業証書と卒業証明書を公表、カラーコピーも配布した)。

小池都知事を直撃するも、無言で立ち去る

郷原信郎弁護士

小池知事の学歴詐称疑惑についてブログで発信をする、元検事の郷原信郎弁護士

 そこで、小池都知事に指名されない“記者排除”が連続30回となった筆者は、出馬会見直後に恒例の「声掛け質問」をした。 ――知事、『女帝』について一言お願いします。(公職選挙法235条2項虚偽事項公表罪で)石井妙子さんをなぜ訴えないのですか。文春には卒業証書、出していないでしょう。“御用メデイア”にしか出していないのではないですか。 小池都知事:(無言のまま立ち去る)  石井氏と小池都知事は、倒すか倒されるのかの対立関係にある。『週刊文春』は「学歴詐称は、公職選挙法235条2項虚偽事項公表罪にあたる」と強調、「カイロ大卒が嘘」の場合、「カイロ大卒」と選挙広報に記した小池都知事が公選法違反に問われると指摘している。  しかし「カイロ大卒が事実」の場合、逆に小池都知事は石井氏や『週刊文春』を訴えることができる。「カイロ大卒は嘘」という虚偽事項を公表された小池都知事は、被害を受けた側になるからだ。  実際、『女帝』の416ページには「2018年6月、都議会で小池は『法的な対応を準備している』と述べた。しかし、私は今に至るまで彼女から訴えられていない」とある。2年経っても小池都知事が石井氏を訴えていないことは、「カイロ大卒が嘘」のほうが正しいと追認しているに等しい。  法廷闘争で勝ち目がないので「法的な対応」と戦闘的ポーズだけに取っているようにしか見えない。そこで「なぜ訴えないのか」と筆者は小池都知事に聞いたのだ。  これまで小池都知事が卒業証書を公表したのは、1993年4月9日号と2020年6月4日号の『週刊ポスト』と4年前の2016年6月30日放送のフジテレビ「とくダネ!」に限られる。  先の『週刊ポスト』は「肝心の現物は作者の石井氏も見ていないし、都議会で野党に提出を求められても小池都知事は提出を拒んでいる。理由は『何度も公表してきた』から」と“御用メディア”らしい書き方をしている。  好意的なメディアにだけ卒業証書を出して十分な検証抜きの“大本営発表”をしてもらい、「卒業証書は偽造ではない」「カイロ大卒は事実」という世論操作をしているようにみえる。
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カイロ大の声明も根拠薄弱!?
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仮面 虚飾の女帝・小池百合子

都民のためでも、国民のためでもない、すべては「自分ファースト」だ

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