渋谷署警官によるクルド人暴行に再び抗議デモ。アメリカのヘイトクライムへの抗議も

No justice, no peace!の声が渋谷に響いた

 渋谷駅前を出発したデモ隊はセンター街を抜けてから、渋谷署方面へ向かった。 「No justice, no peace!(正義がなければ平和はない)」 「Fxck off police!(クソッタレおまわりはすっこんでろ)」 「Fxck off racist!(クソッタレ人種差別主義者はすっこんでろ) 「差別を守るな!」 shibuya4  このデモ隊を、機動隊を含めた多数の警官が先導する。渋谷署に差し掛かるとデモ隊は小さな路地に入り、渋谷署の周囲を一周。警官や渋谷署の建物に向かって中指を立てる参加者もいた。しかし個別の警察官に詰め寄るなどの挑発行為は見られず、言葉もポーズもデモ隊としての意思表示の範疇を超えたものは目につかなかった。  その後、一行は近くの公園に集合。前出の名波氏が締めくくりのスピーチをする。 shibuya5 「日本ってすごい閉鎖的な国という部分は確かにあって、私が活動家のことをツイートしていると、いろんな世界中の日本オタクとかネトウヨみたいな人が嫌がらせをしてくるんですけど。このデモで、日本が政治のないアニメ天国ではなくて、ここには生きている人がいて、マイノリティがいて、そしてマイノリティのために立ち上がる素晴らしい人達がいることを世界に向かって示すことができたと思います」  小さな公園が大歓声と拍手に包まれた。
渋谷警察署

デモ終了後も渋谷署は入り口を閉鎖して多数の警官で取り囲む厳重警備。しかしこの日、参加者たちは改めて渋谷署周辺での抗議を行うことはせず、解散した。

<取材・文・撮影/藤倉善郎>
ふじくらよしろう●やや日刊カルト新聞総裁兼刑事被告人 Twitter ID:@daily_cult4。1974年、東京生まれ。北海道大学文学部中退。在学中から「北海道大学新聞会」で自己啓発セミナーを取材し、中退後、東京でフリーライターとしてカルト問題のほか、チベット問題やチェルノブイリ・福島第一両原発事故の現場を取材。ライター活動と並行して2009年からニュースサイト「やや日刊カルト新聞」(記者9名)を開設し、主筆として活動。著書に『「カルト宗教」取材したらこうだった』(宝島社新書)
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