生活や行動への変化の質問に対しては、「友達に会えなくなった」(67.7%)、「やりたいことができなくなった」(55.4%)、「運動不足になった」(53.8%)が上位を占めた。
ほかには、「食事の支度や掃除など家事の負担が増えた」(39.6%)や「学校が休みになり、子どもの世話が増えた」(32.0%)など、家事や育児の負担が増えたという回答も目立つ。特に小学生以下の子どもがいる家庭では、負担増を感じると傾向が高い。
回答者からは、以下のようなコメントが寄せられている。
「常に子どもがいる環境で、ひとりになれる時間がないことが少しずつ苦痛になってきています」(40 代・専業主婦)
「みんな大変な状況とわかっているから乗り切らなくてはと頑張っていますが、3人の子どもが毎日いて、相手をしながら三食作り、片付けして、家事もして、勉強させたり直して教えたり、外での遊びに付き合ったり、それぞれの年齢ごとに対応も違うので大変。自分の好きな事をやる時間は一切ないのにやることばかり山になっていてイライラしてしまう」(30 代・契約・派遣社員)
調査を行なった静岡市女性会館は現況について、「子どもの学校休業や保育園登園の自粛要請で、家事育児などのケア労働の負担が一気に女性に押し寄せている状況が明らかになった。子どもの世話をするために仕事を休んだり、出勤日数を減らしたりすることは、経済的基盤がぜい弱な母子家庭を直撃している」と分析している。
仕事や収入、家事負担以外には、夫婦や家庭内での悩みを抱える女性もいる。
「夫の精神的DV(無視、暴言等)に困っています」(40 代・正社員)
「夫と別居をしているので、給付金の受け取りができない。市役所に問い合わせたが、DVの警察の証明がないと別にできないと言われました。いいにくいし、渡してくれないことも考えられます。あらかじめ伝えたのだから、対応してくれたら……と恨めしく思ってしまいました」 (30 代・自営業・フリーランス)
そのほか、先行きへの不安の声も挙がった。
「いつになったら普通の暮らしができるのか、大きなパニックが起きないか不安を感じています」(50代・パート・アルバイト)
「みんな、違う大変さと負担を抱えていると思うのでそれを比べて潰し合うような傷つけ合うようなことはやめてほしい。罹患者を犯罪者扱いするような風潮や、不安を煽るような世の中の流れもキツイ」(40代・契約・派遣社員)
現に、心身の変化についての質問に対して38.7%の女性が「気持ちが沈んでいる」と回答。「イライラしやすくなった」と「新型コロナウィルスのニュースを見ていられない」(ともに24.2%)人もおり、精神的なケアが求められる。
<文/薗部雄一>