検察庁法改正案の強行採決目指す安倍政権・自民党議員とそれを支持する面々の呆れた行動

ワニの動画を見る平井卓也議員

 安倍晋三総理が新型コロナウイルス対策を差し置いてまで取り組んでいる検察庁法の改正案ですが、その審議の場で、香川1区選出の平井卓也さん(自民党)が、議論そっちのけでワニの動画を見ていたことが発覚(参照:毎日新聞)。検察幹部の定年の話よりもワニ。法案に不備があるかどうかよりワニ。どうして法律の話なのに森雅子法務大臣が出てこないんだという話よりワニ。まさかワニの動画を見ていることを毎日新聞にスッパ抜かれるとは思っていなかったのでしょう。  記者には言い訳のように「ほんの1、2秒だ」と説明するも「5分ぐらい見ていましたよね」と返されてしまい、頭の中がグールグルになって「たまたま出ちゃった」と答える始末。平井卓也さんは国会質疑で初めてタブレットを使って答弁した議員だったわけですが、今年、国会で初めて本当の意味で「ワニワニパニック」になった議員になりました。  平井「ワニワニ」卓也議員に続いて、今度は大西宏幸議員(自民)が、衆院内閣委員会で、野党議員と担当相の審議中に戦記小説『皇国の守護者1 反逆の戦場』(中公文庫)を約20分にわたって読み続けていたことが発覚(参照:毎日新聞)。  国民の多くが反対の声を上げているのに、この態度。いったいどうなってるんでしょうか?

政治的な発言を控える政治家・小泉進次郎さん

 かつてはその演説に注目が集まり、「総理大臣になってほしい」という声がたくさん集まっていた小泉進次郎さん。普通は、年齢とともに政治家としての経験も重なり、どんどん魅力を増していくものだと思いますが、小泉進次郎さんは唯一、時が経てば経つほどネタ扱いされるようになっている珍しい議員です。  かつては小泉進次郎さんの演説がどれだけ素敵なのかを解説する本まで出ていましたが、今となっては「今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままではいけないと思っている」や「私の中で30年後ってことを考えた時に、30年後の自分は何歳かなと、あの発災直後から考えてました」などの発言が大喜利のネタにされる存在に。  そんな小泉進次郎さんが記者から検察庁法改正案についての感想を聞かれて言ったこと。 「法案が審議中でもあるので、環境大臣としてのコメントは控えたいと思う」  いやいやいや、環境大臣で畑違いの分野とはいえ、政治家が、しかも自身の所属政党が国民の反対を押し切って通そうとしている法案について、コメントを控えちゃダメでしょう! それを考えるのが政治家の仕事であり、発言するのが政治家の仕事なのに、せっかくみんなが審議しているのに、自分が何かを言うことでガタガタしちゃったら困るから何も言わない。やめちまえよ、オマエ! その後はいつものような意味のない当たり前のコメントを繰り出し、めちゃくちゃ当たり前のことを言っていました。 「検察庁法の問題にとどまらず、政府内ではさまざまな議論をする」 「必要な時に必要な意見交換をすることは、政府内では当然のことだ」  当たり前! ものすっごく当たり前!! 議論するのが仕事なんだから議論はするだろうし、必要な時に必要な意見交換するのは「誰でもそう!」です。小泉進次郎さんは、どうしてこんなになっちゃったのでしょうか。

いまこそ、「安倍政権の実績」を考えて審判を下そう

 マスク不足を解消するため、安倍政権の肝いりで始まった「アベノマスク政策」。街中で普通にマスクが売られるようになった今も、多くの世帯で配られていません。あるいは、さんざんゴネにゴネまくって拒否し続けてきたものの、公明党さんの働きかけで実現した一律10万円の給付も、オンライン申請ではマイナンバーに関するところで不具合が続出。区役所や市役所に4時間待ちの行列ができる始末。役所が一番の「密」だということになり、新たな感染者が生まれかねない状況です。  肝心な時に役に立たない。皆さんによく考えていただきたいのですが、安倍政権って、今日の今日まで何か実績らしい実績ってあったのでしょうか。「アベノミクス」だと言って、僕たちの年金を大量に株に突っ込み、株価の高い状態を演出してきたわけですが、とうとうコロナショックで溶けに溶け、このままでは僕たちの年金はちっとももらえません。動けば動くほどマイナスになる。どいつもこいつも議員が前述したような有様。それは僕たちが今日の今日まで政治や選挙に無関心だったツケなのです。ちゃんとした人を選挙で選ぶ努力をしましょう。 <文/選挙ウォッチャーちだい>
選挙ウォッチャーとして日本中の選挙を追いかけ、取材しています。選挙ごとに「どんな選挙だったのか」を振り返るとともに、そこで得た選挙戦略のノウハウなどを「チダイズム」にて公開中
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