テレワークやZoom会議の罠、「上辺だけの合意」を回避するための4つの質問

 誰も本音を言わず、そもそも発言もあまり出ないまま終わる会議がある。異論や懸念が出なかったので、会議で決まった通りに実行されると思いきや、そういう会議に限って、決まったことが実行に移されない……。そんな経験をした人は多いに違いない。

諦めと受け身が生む「見せかけの合意」

テレワークのイメージ

photo via Pexels

 私はそのような会議を「見せかけの合意の会議」と呼んでいる。見せかけの合意の会議は、次の2つのパターンによって発生しやすい。ひとつ目は、諦めのパターンで、紛糾する会議をさんざん繰り返してきた結果、いつまでたっても合意形成に至らないことに、会議参加者が諦めてしまうケースだ。  「会議で意見を言っても、紛糾するだけで何も決まらない」「いつまでたっても結論が出ない」「だらだらと時間だけが過ぎていくので会議が無駄だ」……。そうしたことに嫌気がさして、ある時点から諦めの境地に至って、発言されなくなってしまう。  もうひとつは、受け身のパターンで、合意形成に能動的にかかわるつもりがなく、決定したことに従うことで十分だと考えているメンバーが陥る。「参加しろと言われたので会議に参加している」「早く決めて、実行に移させてくれ」というように、決定への参画について受け身だというケースだ。  私は人それぞれが持っている意欲を高める要素をモチベーションファクターと名づけて、牽引志向調和志向にわけて捉えている。目標達成自律裁量地位権限によって意欲が高まりやすい人を牽引志向と呼び、他者協調安定保障公私調和の人を調和志向と呼んでいる。  牽引志向の人は諦めのパターンで、調和志向の人は受け身のパターンで、見せかけの合意に加担してしまうことが多い。今日の在宅勤務の常態化により、諦めのパターンと受け身のパターンの両方が多発し、見せかけの合意が頻出してしまっている。

テレワークで事態が悪化

 諦めのパターンは、トップダウンの合意形成を強いる際に生まれやすい。当初は異論や懸念が表明されるが、その声に十分に耳を傾けることなく、トップダウンで決定しまうことで、もう発言しても意味がないという諦観を増発させてしまう。  在宅勤務により、トップダウンの合意形成が多発していないか? 対面でないから、ネット会議だから、メンバーの意見を吸い上げられなくても仕方がないと考えていないだろうか。緊急事態だから、さまざまな見解を参考にしている時間がないと割り切り過ぎていないだろうか。振り返る必要があると思えてならない。  受け身のパターンを増長させてしまっているのは、実は会議の主催者自身だったりする。在宅勤務でオンライン会議が実施される。オンライン会議では雑音が入らないようにということで、ホスト以外はマイクをオフにすることが奨励されているケースも多い。  プライベートな背景を投影したくないということで、ビデオもオフにしたまま会議をしてしまうケースもある。受け身の参加者がマイクやビデオがオフにしたまま参加して、受け身度合を増幅してしまう。
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有事だからこそ避けるべき落とし穴
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