荒波の新型コロナ相場〈爆損報告〉。今なお3000万円の含み損に耐える投資家も…

taa/PIXTA
NYダウ・日経平均は30%大暴落したのち爆上げ
買いでも売りでも刺される投資家続出!
振り返れば、2月までNYダウは連日のように過去最高値を更新していた。それが3月になって一変した。金融ライターの高城泰氏が話す。
「欧米での感染拡大に、サウジアラビアとロシアの対立からくる原油価格の暴落が重なりました。3月9日にはNYダウが2013ドル安という過去最大の下げ幅を記録しましたが、その後も12日、16日と、いとも簡単に過去最大の下げ幅を更新し続けた。リスクオフ相場では円高が進むものですが、定石に反して資産を現金化するためのドル買いが加速したのは投資家にとって誤算だったでしょう。だから、買いでも売りでもやられる人が続出したんです。3月の店頭FX取引のデータを見ると、個人投資家が1800億円もの巨額損失を被ったことがわかる。中でも悲惨なのは、メキシコペソを買っていた投資家。高金利通貨ブームもあって2月に対円で1年半ぶりに6円台の高値をつけましたが、原油価格暴落で資源国通貨のペソは3月に30%近くも暴落しました」
その高金利通貨で泣きを見た一人が専業投資家のサトウカズオ氏だ。
「トルコリラ買い、ペソ買いのスワップ(金利)狙いの長期ポジションに加えて、ドル、豪ドルなどで一定幅下落したら自動的に買いを入れるリピート系の自動売買などで6800万円を運用していましたが、あまりの暴落で余裕を持たせていたはずの証拠金が不足。頭が真っ白になって無心のまま豪ドルを損切りするハメになりました。全部切り終わって、508万円の確定損失を目にしたときの虚しさったらありません。かと思ったら、直後から豪ドルが急騰……。損切りしなくてよかったじゃん!と、さらにショックを受けました。SNSで『資金計画・資金管理が大事』と自分で言っておきながら、高金利のメキシコペソだけは持ち続けようと、追加入金という禁じ手まで使ってしまいました。そのせいか、損失報告をしたら『損した人の意見なんて聞きたくない』とネガティブなコメントも届いて、さらに傷心。今も2800万円の含み損を抱えているのに……」
1
2
ハッシュタグ
