新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。今月7日には緊急事態宣言が出され、人々は外出を自粛せざるを得なくなった。恋愛には必要不可欠な合コンやデートなどのリアルイベントも、自粛せざるを得ない状況だ。
また、日本ではあまり馴染みがないが、コンドームの世界最大手「カレックス」が、マレーシアのロックダウンにより生産減に追い込まれている。工場活動の停止はコンドームに限った話ではない。だが、コンドームに関しては世界的な”外出自粛”のおかげで、需要事態は増加していたという。
私たちの恋愛・結婚の機会は、コロナにどう変えられていってしまうのだろうか。
アメリカやイタリアなど、より被害の大きい国と比べると、まだ危機意識が低いと言われている日本。都内でも、公園に行けば子ども連れの家族が遊んでいたり、マスクもつけていないカップルが歩いていたりといった様子が報道されている。
日本ではパンデミックを他人事として捉えている人も少なくない。それよりも東京オリンピックの延期も相まった「経済破綻」に恐れを抱いている人の方が多いように感じる。
実際、すでにリストラの始まっている業界もある。転職の内定が取り消しになってニートになってしまった、接客業で休業を余儀なくされて来月の家賃も怪しい、なんて話もザラにある。では、来月の家賃すら困る人たちはどうするのか。実家に帰りたいとは思いながらも、ウイルスを持ち帰るのも、と思い踏みとどまる人もいるだろう。となると、同年代や異性によりかかりたいと思う人が増えると考えられる。結婚して苦労を人とわかち合いたい、誰かと暮らして生活費を抑えたい……。そういう考えに至ること自体は自然である。
しかし誰かと会えば、コロナウイルスに感染したり、逆に感染させてしまったりする危険もある。一人きりでいることの精神的・経済的不安と、大切な人と会うことによる感染への恐怖という矛盾を前に、誰もが葛藤している。
その上、誰かと結婚の約束をしたとて、現在とても結婚式を挙げにくい状況になっている。ドバイでは4月9日に、コロナの予防策として当面の結婚と離婚が禁止された。人が集まることによる感染拡大の予防のためだという。日本でも今春結婚式を予定していた人々は、料金を支払っての延期やキャンセルを余儀なくされている。結婚式という祝の場も、今はクラスターを生む可能性のある危険な場だ。新たに結婚式を挙げようとするのはほとんど無理な状況だ。