死者の爆発的増加で救急車対応が遅れたことから始まった
このような状態になったのは、コロナによる死者が一挙に増えて救急車を呼んでもすぐに来ない状態になっていたからだ。
例えば、グアヤキルの住人エステフアニアも父親が呼吸に問題を起こし救急車ECU911にダイヤルしたが、すぐに救急車が行くという回答を貰った。が、その後救急車の来る気配は全くなかったそうだ。仕方なく医療サービスをしてくれる所を探したが、見つけたクリニックでは入院を受け付けてくれず、その後IESS病院に連れて行った時には死亡していた。
病院では400ドルを支払っての火葬サービスも中断していたそうだ。それで父親の遺体と一緒に帰宅。警察に救急車911を呼ぶように言われたが、返答はなし。土曜にそれが発生して火曜の昼過ぎまで遺体は家に安置されたままだったそうだ。遺体は悪臭を放ち始めた。このような例が大半の家庭で起きていたということなのである。(参照:「
El Universo」)
更に問題なのは遺体の安置所も混乱した状態になっていることだ。
政府は遺体に報いる埋葬をする意向とされており、グアヤキルの北部地域の墓地ではすでに2000の墓穴が用意されているそうだが、放置された遺体からさらなる健康被害が拡大しないことを願うしかない。(参照:「
El Universo」)
<文/白石和幸>