東京五輪開催断行は日本の国際的信用を失墜させる。スペイン語メディアで組織委理事の「延期」発言が評価
ウォールストリート・ジャーナルの取材に答えてオリンピックの1-2年の延期について発言したことが日本で物議を醸している。しかし、スペインメディアでは、この発言を当然の発言だとして受け止められている。
3月16日の時点で、世界148の国や地域でCOVID-19(新型コロナウイルス)の感染者が発生しており、その数は16万9000人以上、現在までの死者6500人以上。中国に次ぐ数の感染者が出ているイタリアでは今日3月16日の時点で感染者2万4500人超、死者1800人超。ユーロ圏でその次に感染者の多いスペインも同日までの感染者7800人超、死者292人超となっている。
筆者が住むスペインは、欧州圏ではイタリアに次ぐ感染者数となっており、政府は非常事態宣言を発動した。レストランやバル及び一般店舗の営業はストップ。唯一営業が許可されているのは食料品店薬局、キオスクだけである。
この先、感染者の数が急増するようであればイタリアのように企業も生産及び営業活動を停止することになる。
この先1週間以内に感染者数が1万人を超えるであろうと予想されているスペインで、その半数の感染者を抱えるマドリードは近く完全封鎖になるはずである。即ち、マドリードから他の地域に外出ができなくなるということだ。
今日の閣僚会議もビデオ会議だ。二人の閣僚が感染しているからである。
このような事態にあるのに、3月14日の首相会見では安倍総理が「予定通り、無事開催したい」などと発言したり、高橋氏の発言に迷惑している日本のオリンピック関係者が多くいるということに驚きを禁じえない。率直に言って今年はオリンピックを開催できるような状態ではない。因みに、イタリアのオリンピック委員会はすべてのスポーツ活動を停止した。
既に、世界で6500人以上が死亡(実際にはもっと多くいるはずだ)しているにもかかわらず、今も金銭面からオリンピックの延期または中止を断固否定している関係者がいるというのは世界から日本への信頼を落とすことに繋がるのは必至である。
この時点になっても、建て前からであろうがオリンピックは予定通り実施すると発言している関係者が本当にそのように考えているのであればもう良識ある人とは思えない。
東京五輪の延期についてパラオリンピック大会組織委員長高橋治之氏が 欧州ではイタリアに次ぐ感染者数のスペイン。閣僚2人も感染
まだ開催に固執する日本の関係者の姿勢に疑問符
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