ロンバルディア州の州都、ミラノのドゥオーモ
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欧州の中でも、新型コロナウイルスの感染拡大が急速に進んだことで、ヨーロッパで最も注目を集めているイタリア。既に感染者は200人を越え、25日時点では死者数は6名にのぼっている。
そのイタリアで、感染経路にまつわるミステリーがイタリアで話題になっている。
最初に発病したのは38歳の多国籍企業役員のイタリア人マティアだった。高熱でロンバルディア州の都市コドニャの病院に入院して、検査の結果コロナウイルスに感染していることが判明し、彼が感染者第一号となった。COVID-19感染発覚の発表は21日だったが、彼は2月15日まで活発に活動していたという。そして、彼がコロナウイルスに感染していると判明した段階で妊娠している彼の夫人、ジョギングを一緒にしている友人のひとり、そしてその友人の父親にも感染させていたことが判明した。
問題は感染経路である。誰が彼に感染させたのかという疑問が保健省の方で沸いた。そこで分かったのは、彼が2月1日に上海から戻って来た友人の一人と夕食を共にしたということが明らかになった。保健省では、この友人がコロナウイルスを最初にイタリアに持ち込んだ人物だと推定して隔離して検査を始めた。
ところが、保健省のピエルパオロ・シレリ副大臣が2月22日に明らかにしたのは、コロナウイルスをイタリアに最初に持ち込んだと推定されていたこの人物が検査の結果陰性であると判明したのである。(参照:「
RTVE」、「
El Mundo」)
ということで、誰がマティアスにコロナウイルスを感染させたのかという疑問が解明できなくなっている。勿論、彼は中国を訪問していない。
最初の犠牲者となったのは、ベネト州で2月21日、78歳のアドゥリアノ・トゥレビサンだ。彼の場合は2月9日にバルでインター・ミランとミランのサッカーの試合を観戦した後、数日して入院した。彼はこのサッカーの試合観戦で、そのバルで中国人8人と接触があったという。しかも、そのうちの2人が中国に旅行して戻ってきたということも判明。ところが、こちらも中国人8人は病院で隔離されたが検査の結果8人とも陰性と出た。
同じく、そのバルに良く通っていた67歳の感染者の方は回復に向かっている。この人物の場合は前述した8人の中国人と接触は一度もなかった。
ということで、誰がこの二人に感染させたのかという疑問が同じく生まれた。
最初と2番目の感染者の感染経路が謎のままなのである。