伊方原発3号炉インシデントは何が起きていたのか? 公開情報から読み解く「正体」

BWR Mark-1の模式図

BWR Mark-1の模式図 原子炉圧力容器(RPV)の大きさとPWRの原子炉容器の大きさはほぼ同じである。PWRの図と比較しても沸騰水型原子炉(BWR)の格納容器の小ささ(自由体積が約1/10)がわかる。生体遮蔽板は、原子炉建屋内にあり建屋内への操業中の立ち入りは可能である。SA時には、事態の進行に伴い立ち入り不可能となる。 BWRでは、SFPが原子炉建屋内の上層階にある。運転中に人間が立ち入ることはできるが、SA時には手出しできなくなる。福島核災害では、4号炉SFPは水の完全蒸発と核燃料溶融の危機にあったが、状態の把握と立ち入りができなかった。4号炉建屋爆発崩壊後にSFPの健在が自衛隊ヘリによる決死的偵察で確認された。その後4号炉SFPは倒壊の危機に陥ったが、たいへんに高い放射線量のもと最優先の人海戦術で補強が行われた。(image via Wilimedia Commons/Public Domain)