東京朝鮮第三初級学校の児童が送った年賀状に対し、JR十条駅駅員がポスターで返礼を行った(写真は関係者のFBより)
昨年の7月に「
東京朝鮮高校文化祭のヘイトコメント展示が訴えかけてくるもの」という記事を書いたこともあり、在日朝鮮・韓国人の子ども達が通う東京朝鮮中高級学校(以下、東京朝高)について関心を持ち続けている。
東京都北区十条にある東京朝高には、東京都や千葉県、埼玉県に在住する在日朝鮮・韓国人の中級部、高給部の生徒(日本の中学生、高校生)らが通っているのだが、この半年の間は、同じ校舎に初級部生(日本の小学生)らも通学していた。
この子達が本来通うべき学校は、同じ板橋区の大山ハッピーロード近くにある東京朝鮮第3初級学校(以下、第三学校)。同校が新校舎に建て替える期間、臨時の学舎として十条にある東京朝高を間借りしていた。
その新校舎も既に完成し、来週には第三学校の初級部生らは大山の学校に戻っていく。そんな子どもたちに、JR十条駅の駅員からサプライズプレゼントが渡された。それが、冒頭のポスターである。
きっかけは、第三学校の初級部生が書いた年賀状だった。いつも利用するJR十条駅の駅員宛に、学童が「いつもありがとうございます」の一言を添えて年賀状を送ったのだ。
その年賀状をもらった駅員達はとても感激し、お礼のポスターを作成、それを東京朝高の学校まで出向き子ども達に渡したという流れである。
東京朝鮮第三初級学校のみなさんへ―
年賀状ありがとう!駅員さんたち、とってもうれしかったです!
★大山にもどるみなさんへ★大山でもがんばってね!
JR東日本 十条駅 駅員さんたちより(原文ママ)
と書かれたポスターの下には4人の駅員の直筆のメッセージも書かれている。
「元気なメッセージありがとう!笑顔も明るい挨拶もこれからも続けてね!」
「心温まるメッセージありがとう!みんなに元気を頂きました! 大山に行っても十条を忘れないでね!」
「すてきなメッセージありがとう!今日も元気に出発進行!」
「毎日明るいあいさつ嬉しかったです!十条のこと忘れないでね!」
低学年の学生も読めるように、難しい漢字にはフリガナもふり、駅員さんたちの写真も切り貼りしている。子ども達を喜ばせようと、電車の写真も貼り付けてある。
都内でも限られた場所にしかない朝鮮学校に通う多くの学生たちは、初級部の頃から電車通学をしている。子ども達の元気な挨拶と、その通学を見守る駅員の優しい眼差しが感じ取れる一枚のポスターに心が温まる。