目先の分配金に飛びつくのはNG “複利効果”でさらなる資産増を狙え!
資産を生み出す“複利効果”
利息を元本に加えれば次の年の利息はさらに増える。複利を狙うなら「分配金再投資型」「無分配型」の投信を選びたい
運用によって出た収益が“分配金”という形で投資家に支払われる投資信託。分配金が支払われる頻度は商品によって異なるが、「毎月分配型など、分配頻度が高い投信はあまりオススメできない」(マネーコンサルタントの頼藤太希氏)のだとか。
「頻繁に分配金がもらえるのは一見喜ばしいことに思えますが、分配頻度が高いと投資元本を削って分配金を捻出する場合もあり、元本割れのリスクが高まります。また、“複利効果”が生かせず、投資効率が落ちてしまいます」
複利効果とは、運用によって得られた利益を分配金として受け取るのではなく元本に足していくことで、より大きな利益を生み出す効果のこと。いわば「利息が利息を生む」状態のことで、資産増のスピードを速める積み立て投資の肝と言える部分だ。
「当然、積み立て期間が長期であるほど、複利で得られる額も大きくなります。目先の分配金に飛びつかず、じっくり長く運用しましょう」(投資信託・株初心者アドバイザーの竹内弘樹氏)
日経平均株価などの指標と同じ値動きをするよう運用されるインデックス型。
「市場の平均的な成績と連動するだけなので魅力に欠けると思われがちなインデックス投資ですが、信託報酬の安さにとことんこだわれば5%以上を目指すことも可能」だと語るのは、金融教育研究所の佐々木裕平氏だ。
「信託報酬はその投信を持っている間、常にかかり続けるコストなので、せっかく生み出した運用益を目減りさせないためにも安いに越したことはありません。信託報酬は0.1%に近い銘柄選びがマストです」(佐々木氏)
また、株価指標との連動がウリとなるインデックス型だが、「
どんな指標との連動を狙っているかを見定めておくことも重要」だと語るのは頼藤氏。
「
指標は銘柄数が多く、攻めの姿勢なら時価総額が上がりやすい小型株が入っているものを選ぶのがベター。そのほか注目すべき点として、純資産総額が少ないと繰り上げ償還などのリスクが増え、デメリットが多くなります」