タイでもジャンパーやニット帽を被って歩く人がいるほど冷え込むことがある
東南アジアは常夏の国というイメージが強いかと思うが、それは間違いだ。
ときに冷え込むこともあり「常時、夏」というわけではない。確かに日本のように土に霜が降りたり、雪が降るということは早々ないが、普段が気温30度超の暑い分、10度台でもその落差に寒さを感じる。
この記事を執筆している時点(2019年12月27日)におけるバンコクの日中はだいぶ気温が高く、夜も半袖でいられるくらいではあるが、2019年12月上旬はバンコクでも朝方は20度を切るほど冷え込んでいた。例年であればクリスマスごろから年始にかけて涼しくなるが、2019年は冷え込みがやや早めに来た。
12月7日にはタイ東北部で38歳のタイ人男性が凍死している。タイの報道によれば、14歳と8歳のふたりの娘がおり、娘たちに家にあった毛布を渡し、本人は長袖を着込んで眠ったものの、明け方には9度ほどに気温が下がってしまい、亡くなってしまった。この件を含めるとタイ北部で報告された凍死は5件にも及ぶという。(参照:「
東方ONLINE」)
2016年1月下旬には3日間で20人が凍死したという記録もあるほどだ。2009年1月には12歳の娘の隣で寝ていた51歳の父親が凍死している。このときは娘が父に毛布を譲ってあげたにも関わらず、父親の方が亡くなってしまった。
ある年のある農村で行われたカウントダウンパーティーではほとんどの村民が厚着をしていた
2019年から20年にかけての年末年始にタイ旅行を考えている日本人も多いだろう。さすがに日本から来れば冷え込んでいるレベルでもまだ暖かいと感じるだろうし、おそらく今年の年末年始は冷え込むことはない。とはいえ、北部の古都チェンマイ周辺、特に山岳部は20度を切るので、半袖では肌寒い。この時期のタイ旅行は多少防寒対策も考えていた方がよさそうだ。いずれにしても、タイは商業施設や飲食店はこれでもかというほど冷房を効かせるので、いずれにしても薄手の長袖はどの季節も必要である。