タイでは珍しい地震。発生するとみんな建物の外に一目散で逃げる理由とは?

「建物は崩れるものだ」という考えが一般的!?

地盤沈下でひびだらけ

完成から10年経たずして地盤沈下でひびだらけ、修繕だらけのマンション

 また、バンコクとその周辺は地盤が緩い。かつてバンコクは東洋のベニスとも言われたほど、水路が張り巡らされていた場所だ。最近は投資ブームで高層マンションなども乱立しているが、新築もわずか数年で地盤沈下して、建物全体にひびが入っていく。同時に、タイの強い日差しの影響もあるだろう。そのため、経年劣化も日本より早いとも言われる。そもそもメンテナンス自体もどれほど徹底して行われているか定かではない。  そんなこともあって、タイではどんなに小さな地震でも建物は崩れるものだと考えることが一般的で、ほとんどの人が少しでも揺れを感じたら建物から退避する。机の下や太い柱の下に隠れても、建物が崩壊しては意味がないのだ。  そう滅多に起こるものではないが、タイに来たら、訪れる商業施設やホテルなどの避難経路を事前に調べておいた方がよさそうだ。
(Twitter ID:@NatureNENEAM) たかだたねおみ●タイ在住のライター。最新刊に『亜細亜熱帯怪談』(高田胤臣著・丸山ゴンザレス監修・晶文社)がある。他に『バンコクアソビ』(イースト・プレス)など
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