館山、長野、茨城の次はいわきの被災地支援に飛んだタカ大丸。ボランティア減少の解決策を考える

軽トラ

軽トラはボランティアでも大活躍

台風19号、福島の被災地の危機

 10月31日夜に帰京し、翌11月1日の日中に諸々の仕事を片付けた筆者は、夕方に福島・いわきを目指した。常磐線に乗り、水戸で乗り換えるだけなので単純そのものである。以前館山の支援活動で参加した「つながり」がいわきに拠点を作っているとのことで、再参加することにした。  現在被災地で次のような問題が発生している。10月31日「河北新報」から引用しよう。 「ボランティア集まらない 福島の被災地が悲鳴」 ”台風19号で甚大な浸水被害を受けた福島県内の被災地が、ボランティアの確保に苦労している。被害が東日本の広域に広がり、福島に来るボランティアがそもそも少ないからだ。マンパワー不足は深刻で、被災者の生活再建を阻む要因にもなっている。  (中略)  なぜ、ボランティア確保が難航しているのか。両社協の担当者が理由に挙げるのが報道量の差。  県内は氾濫した阿武隈川流域の被害を伝える報道が多く、両市町のように阿武隈川から離れた地域は報じられる機会が少ない。被害実態が伝わらず、訪れるボランティアが少ないという見方だ。(以下略・太字引用者)”  同記事に出てくる「社協」とは、各自治体でボランティアを取りまとめている「社会福祉協議会」の略である。この「報道量の差」を少しでも埋めようと筆者も孤軍奮闘しているわけだが、筆者に言わせれば問題はまた別のところにある。筆者なりに「ボランティア」を少しでも多く集める方法を考えてみた。

行政が宿泊や入浴の拠点などを準備できればベター

ボランティアがやっぱり足りない!

ボランティアがやっぱり足りない!

 筆者が参加したボランティア団体の活動で特筆すべき点が一つある。それは、「被災地で拠点を作ったら、必ずボランティアのために無料の宿泊・食事・温泉または銭湯を提供すること」である。館山の場合は帰りの交通費も無料になっていたし、今回のいわきは交通費だけで参加できたということだ。  考えてもみてほしい。筆者のようにフリーランスで平日でも都合がつき、現地に入って活動し、帰ってきて記事を書けば多少原稿料がもらえるというのは非常に限られた事例で、一般の勤め人には全く参考にならない。本来、休日を潰した上に交通・宿泊・食費・諸々の装備を自前で揃えなければならないということだ。これでは足が遠のくのも無理はない。
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