「事故物件」は投資対象になるのか? 入手から運用までそのノウハウとリスク

 心理的瑕疵(かし)物件(通称:事故物件)――。殺害、病死、事故死、自殺など住人が何らかの理由で亡くなり、その現場となった部屋や物件のことをいう。 「住んだら幽霊が出る」「運が悪くなる」「祟られる」などの尾ひれもつき、何かと忌避されるのが一般的だ。だが一方では、相場より安く買える、借りられるとして注目を浴びているのも確か。そこで、事故物件をお得に買う・住む方法を投資家や専門業者に徹底取材した。

事故物件の入手から運用まで

実践方法:事故物件をお得に入手・運用するためのコツや手順とは?

 事故物件をお得にゲットするためには、購入・修繕にかかる初期費用を可能な限り抑え、運用して収益を上げたい場合は物件を需要のある形に造り替える必要がある。入手にあたっては余計なマージンが取られないよう、不動産仲介業者からの紹介で相続人から直接買い取られた物件を探すのが鉄則だ。  ワケあり物件を専門に扱うMIO・PRECIOUSのCEO深山裕源氏は「ただし原則、ネットや電話のお問い合わせだけでは紹介しない。実際にお会いして身元を確認してからです」と話す。  同じく事故物件を取り扱うハッピープランニング代表・大熊昭氏は「場所やエリアの需要によっても値幅が出ることも考慮すべき」と話す。 「同じ死因でも都心の人気エリアはさほど下がらず、地方では半額から10分の1以下になることも」  やはり都心は人気ですぐに売れてしまうが、競売で入手できる場合もある。 「相場1000万円なら競売価格はそのおよそ70%ですが、事故だとそこからさらに30%引かれて半額程度になる。一家惨殺などであればかなり安くなります。銀行も事故物件に対し特に規定を持たないので、通常の物件同様に融資してくれる傾向があります」(大熊氏)

避けて通れない告知義務

 ただ、希少で競争率も高いことは理解しておきたい。また、避けて通れないのが告知義務。事故から何年たっても変わることはなく、怠った場合は顧客との間で訴訟にも発展しうるのだ。一方、告知不要な民泊やコインパーキング、貸しスタジオなどでの収益例も多い。  リフォームも、範囲により費用が大幅に変わる。 「構造上の理由で下の階にも体液や異臭がいってしまったケースもある。臭い関係が一番厄介で、壁に染みつき、すべて剥がして躯体だけにする場合は3LDKで800万円ほどかかります」(同)  深山氏は、程度によってはセルフリフォームで済むと話す。 「畳の表替えをしたり、ホームセンターなどで売られているフローリング板を汚れの上から張る人は多い。臭いがなければそれで十分です。キッチンは調べれば最低10万円台のものがある。これらを駆使していけば、100万円前後で事足ります」と話す。
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下手に悪徳業者に引っかかるよりリフォーム済み物件を選ぶ手も
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