「ワケあり」物件を扱う不動産業者CEOが語る、事故物件再生という仕事

忌避されがちな「心理的瑕疵物件」

 心理的瑕疵(かし)物件(通称:事故物件)――。殺害、病死、事故死、自殺など住人が何らかの理由で亡くなり、その現場となった部屋や物件のことをいう。 「住んだら幽霊が出る」「運が悪くなる」「祟られる」などの尾ひれもつき、何かと忌避されるのが一般的だ。しかし、「住居」である以上、そのまま放置するわけにもいかない。そこで、事故物件を再生している投資家や専門業者に徹底取材した。
事故物件イメージ

人が住むことで部屋は「生きる」。深山氏は事故物件再生も必要な仕事だと語る(※写真はイメージ写真です)

事故物件における「市場価格」の真実

「事故物件の運用を左右するのは、購入価格とリノベーションにかかる費用。ネットでよく事故物件の相場は元値の2~3割といわれていますが、私に言わせればほとんど嘘ですね。通常の不動産会社に『相場より安い』と言って紹介されても、すでにマージンが乗っている場合がほとんどです」  ワケあり物件を専門に扱う「MIO・PRECIOUS」のCEO深山裕源氏はこのように話す。 「各不動産会社の査定基準によりますが、基本的に人が亡くなれば元値の半値以下。400万円程度のマンションでも、立地や築年数などによっては最悪20万円程度になる。それが本当の相場なんです」  売り主は多くの場合相続人となるが、深山氏が最も安く買い取った例は、一家心中があった家の7万円。この物件はリノベーションせず、残置物処理や事務手続きなどの諸経費を乗せて100万円前後で売却したという。元値の半値からスタートし、中の状態を見て汚れがひどかったり悪臭が残っていればさらに下がる。
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事故物件の再生、成否の鍵は?
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