スペイン総選挙、「極右躍進」報道は一面的過ぎ。実際には、「分断」がより複雑に進む

連立政権が決定したがポデーモスの先行きは明るくはない

 今回社会労働党と連立を組むことになったポデーモスだが、今回7議席を失っている。  ポデーモスは庶民を代表する政党として誕生した。社会で差別された人たちを手助けするのも同党の主旨でもある。そして富裕層のことを、インドのカースト制からその呼び名を拝借して「カースト」と呼んで一貫して批判してきた。ところが、そのイグレシアスがマドリードの郊外に豪邸を買ったというスキャンダルが浮上した。しかも、彼は党首ということで24時間治安警察が警備している。  それを皮肉って彼も「カースト」になったと批判しているメディアもある。彼の豪邸を維持するには費用は相当に掛かる。その費用はどこから出ているのか? 豪邸を購入できるだけの資金があるのであればその一部を何故貧困者のために捧げないのであろうか。そのような批判から生まれた政党がマス・パイスである。  ちなみに、今回連立を組むことになったポデーモスだが、前回4月の総選挙時にはイグレシアス党首が連立政権を組むための条件として、副首相のポストと3つの大臣のポストを要求したということなどもあって、サンチェス首相はその執拗さを受け入れることが出来ずポデーモスとの連立政権の設立を辞退したという経緯がある。  社会労働党とポデーモス両党による組閣の詳細はまだ発表されていない。しかし、イグレシアスが副首相として入閣するのは確実だとされている。 <文/白石和幸>
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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