「もっと安くならない?」 値切ろうとする取引先をかわす話術とは?

 筆者が営業話法の演習プログラムを実施していて、最も多く寄せられる質問に、「商談が値引き交渉になってしまう」というものがある。

価格競争で負のスパイラルに

もっと安くならないと渋る客

KY / PIXTA(ピクスタ)

 顧客から「よい製品だということはわかっているが、価格が高い」というような反応を受けて、「では、いくらなら買ってくれるか」という話になるものだ。いくらならいい、悪いという話が続き、値引き交渉になってしまうというわけだ。A社はいくらだ、B社はいくらだという話になり、競合他社を巻き込んだ価格競争に陥ってしまうこともある。  では、値引き交渉に陥らない方法はないだろうか。筆者が20年来演習してきて、最も効果が高い方法がある。それが、「結語転換話法」だ。  結語転換話法とは、「製品はよいが、価格が高い」という顧客からの反応に接したときに結語転換し、「価格が高いと思っているが、製品はよいと思っているのですね」とリアクションする話法だ。それに対して、顧客から「まあそういうことだ」という反応が返ってきたら、しめたものだ。話題を価格から、製品の良し悪しに変えることができる。

結論の内容を入れ替える

 顧客から「製品はよいが、価格が高い」と言われて、「価格は高くないんです」と顧客の見解を否定すると、応酬になって収拾がつかなくなる。また、「では、いくらなら買ってくれますか」「安くします」と返してしまえば、価格交渉に陥ってしまう。  日本語は文末に結論がくる。文末の「価格が高い」に対して、高い、高くないという応酬をしたり、いくらならいいのかという交渉をしてしまうのは、顧客の言ったことに振り回されているだけで、営業担当者としては顧客をハンドルできていない状況だ。  それをたった一言、「価格が高いと思っているが、製品はよいと思っているのですね」と結語転換すれば、話題を製品の良し悪しに変えることができる。さらに、あらためて製品のよさを訴求できる。  そもそも「製品はよいが、価格は高い」と言っている人は、一定程度、製品のよさを評価しているが、価格ほどには評価していないと言える。製品のよさに話題を変えて、価格以上に製品の価値があることを伝える機会をつくれるのだ。
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