「戦うには、日頃から胸を張れる働き方をしていることが大事」
理不尽だと思う事案に関しては「戦う」そして「うまく伝える」ことで乗り切ることも大事だ。SNS上で「戦った」こともあるという2人だが、戦うにはリスクもあると語る。ヨッピーさんは「
戦っても、自分が叩かれないようにしておくことが大事。日頃から行儀よくしておくこと。胸を張れる働き方をしていれば、戦う手段はたくさんある」と話す。
また、ハヤカワさんは「どんなに相手が100%悪いと思う時でも、まずは伝えてみる、ということが大事。言っていないことを察してほしい、というのは贅沢。
何が嫌なのか、何が障害となっているのか、ということを言葉にして相手に伝えるべき」と話す。「雇用されている人は、強気でいて良い。(セクハラ、パワハラ然り)何か嫌なことを言ってくる人は、相手を選んでいるところもあると思う。騒ぎそうだな、刺してきそうだな、と思う人には言って来ないはず。日頃から強気な態度をとっておくのは大事」。
とはいえ、いわゆる「気が強い」性格でないと、生きていけないのだろうか。ヨッピーさんは「フリーランスで活躍している人をみると、たしかにみんな気が強い。そうじゃなきゃやっていけないみたいな雰囲気もあるけれど、それっておかしい」と話す。
ハヤカワさんも「気が強くなくても、自分を犠牲にする必要はない」と語る。「
自分より偉い人が全て正しいと思わないことが大事。自分自身で、何が正しいのか、ということを考えること。そういう意味では、社外の友達を持ったり、外の情報に触れる環境を作ることはすごく大切」。
では、すり減ることなく、柔軟に働くにはどうすれば良いのだろうか。「大事なのは、
選択肢を増やすこと。自分ができることを増やすこと。会社と家の往復では、なかなか選択肢は増えない」とヨッピーさんは語る。ハヤカワさんも同意見だ。「選べる、という心の余裕は大切。持てるカードを増やしておくと、自信が生まれていく。会社によっては、その会社でしか役に立たないようなスキルしか得られないところもある。客観的に自分のスキルを見直してみるのも良いかも」。
また、体力や精神力についても話は及んだ。ハヤカワさんは、「人によって、体力や精神力のキャパシティは異なるもの。でも、それが多い人が単純に強い、というわけでもない。自分のキャパや、これから受けるダメージがどれくらいなのか、どうやったら回復できるのか、ということをわかっている人が実は一番強い」と語る。
「
『自由』と『楽』を履き違えちゃいけない」と話すお二人。自由な働き方には、それ相応の努力が必要だ。「頭でっかちにならずに、自分で何らかのアクションを起こすことが大事。何ができるかなんて、やってみなければわからない」。活発に行動することでチャンスを得てきたお二人が話す言葉には、説得力があった。
<取材・文/汐凪ひかり>