国内で販売される小麦製品の約7割からモンサントの除草剤「グリホサート」検出

小麦の汚染の原因は、乾燥材としての収穫前散布!?

 しかし、小麦は遺伝子組み換え作物ではない。遺伝子組み換えではない小麦から、なぜ「米国産97%、カナダ産100%」ものグリホサートが検出されるのだろうか。  小麦のグリホサート汚染の原因について、米国の外食店を調査した「GMO FREE USA」は以下のように説明している。 「グリホサートは、除草剤耐性の遺伝子組み換えである『ラウンドアップ レディ』作物に使用されている。遺伝子組み換え作物の栽培が増えるにつれて、食品中のグリホサートの残留が増加している」 「それだけでなくグリホサートは、小麦や大麦、オーツ麦などの穀物や豆、食用ヒマワリ、ジャガイモなどの乾燥剤として、収穫前に散布(プレハーベスト)されている」

「作物を枯らせて、収穫を容易にする」ための農薬使用

「プレハーベスト」とは聞きなれない言葉だが、それはどんな意味なのか。プレハーベストとは「小麦の収穫前に除草剤ラウンドアップを小麦畑に散布することで小麦を枯らし、収穫を容易にする」ことをいう。  また、ラウンドアップを散布することで、不揃いに熟することが多い小麦の成熟度が均一化されるので、農家にとってはメリットがあるのだという。  プレハーベストは1980年代から行われているそうで、米国のデュラーム小麦の99%、春小麦の97%、冬小麦の61%に実施されているといわれる。  米国では収穫前に除草剤を散布することは「収穫前の雑草防除」として認可されており、農家はそれを「乾燥」と呼んでいる。しかし消費者からみると、農家の作業をしやすくするためだけに除草剤を散布していることに驚かざるをえない。  小麦のグリホサート残留基準値は30ppm、それから見ると市販のパンの数値は0.05~0.23ppmと低く「問題はない」と思われるかもしれない。しかし、パンやパスタなどの小麦製品は毎日食べる主食である。そのことを考えると、量が少ないからと言って安全なのかには疑問が残る。
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