夏休み明けにモチベーションが急降下……9月病の原因と対策

目標は少しずつクリアできるものに

 では、長期休暇が終わってしまった今、9月病の対策として何をしたらいいのか? 次のようなものが挙げられる。 ◆成功体験を積む  休み明けに限らず、仕事をするうえで自分のモチベーションを加速させるには、仕事で成功を積み重ねることが重要だ。「ロケットは最初に打ち上げるときに1番エネルギーが必要」というたとえを出す人が多いが、それを信じていると、なかなか重い腰が上がらなくなってしまうため逆効果だ。  あなたはロケットではなく、ボールだと考えてほしい。転がり続けるボールに少しずつ力を加えていって、どんどんボールを加速させていくように、小さい成功を積み重ねて少しずつ自分の推進力を上げていくのだ。  重要なのは、小さな成功を積み重ねることだ。自分が達成できる目標を設定して、毎日達成していくのだ。自分がどれくらい目標を達成できているか可視化することで、自己効力感を高めていく。  一か月や半月かけて達成する目標よりも、その日で達成できる目標を設定して毎日チェックするのだ。ボールは空気抵抗で転がる速度が落ちていくように、随時、推進力を与えないと速度が落ちていく。

食材選びも重要

太陽を浴びる  夏休みの間に外出することが多く、休みが終わって室内がメインの仕事に戻った場合は、太陽を浴びる時間が減ってしまうため、セロトニンの分泌量が急激に減ってしまう。なので、お昼ご飯だったり、短い休憩時間に外に出るようにして、太陽を浴びるようにしてほしい。  または、最低限窓の近くで太陽を浴びるなど、「幸せホルモン」を分泌させる習慣を作って、季節の変化に合わせてちょっとずつ「幸せホルモン」の減少を緩やかにして体を慣らしていくのだ。  急に「幸せホルモン」の分泌が減るから、脳がそのギャップにビックリしてしまうので、緩やかに減るように太陽に浴びる時間を作るのだ。  または、牛肉や豚肉、チーズ、青魚など、トリプトファンというセロトニンを作り出す栄養を摂取するのも効果的だ。トリプトファンは多く摂取しすぎると、肝臓に障害が出る可能性があるようだ。サプリメントを摂取している人は十分注意する必要があるのだが、どんな栄養素も「摂取しすぎる」と、無駄になったり人体に悪影響を与えることがあるのを忘れてはならない。  休み明けは、どうしてもモチベーションが上がりづらいのは多くの人が体験していることだろう。もし症状が重いときは、専門の病院に行くことをオススメするが、まだ症状が軽い場合には、ここで紹介した方法で対策してみてはどうだろう。 【参考文献】 “Why People Say September Is the Worst Month for Investing” “The PopMatters Summer Movie Preview – August 2013” 『実は医師に多い?「うつ」は食事で改善できる!』DtoDコンシェルジュ
心理戦略コンサルタント。著書に『トップ2%の天才が使っている「人を操る」最強の心理術』がある。MENSA会員。心理学を使って「人・企業の可能性を広げる」ためのコンサルティングやセミナーを各所で開催中。
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