日韓関係の緊張が高まる中、必要なのは憎悪ではなく希望

切手を没収された校長の次男に、とある日本人からプレゼントが届く

 本稿の主題は、実はここからだ。  日本と韓国の摩擦が発火点を迎えようとしている。互いがナショナリズムを煽り、互いを貶めている。その結果、昨日報じたように野球のU18日本代表が、韓国での世界大会に行くのに、日の丸のついた服を着ないというまったく不可解な結果が生まれてしまっている。 【前回記事】⇒野球U18代表「国旗配慮」に韓国民はどう反応したか? 日本メディアの嫌韓扇動が導くもの  国同士の外交と、民間レベルの相互交流は、これもやはり同じ俎上で語るべきものではない。  冒頭の金氏は、この没収騒動の件を自身のFBに公開した。その投稿を読んだ日本人が、金氏の次男に、自身が持つ「朝鮮切手セット」をプレゼントとして送ってきたと言う(冒頭の写真)。 「日本の方が、『次男さんへ』と朝鮮の切手を送って下さった。次男へのお土産を没収されたと聞いての事だ。熱いものが込み上げた。次男の喜びようは言うまでもない。人としての大切な心を感じとった事であろう。これぞ私たちがこの社会に決して絶望しない所以である。」(金氏のFBより)

メディアは対立や嫌悪を煽るのではなく、希望を語るべきだ

 国の外交がどうであろうが、市民社会には希望がある。  日本メディアで数日間報道されていた、韓国・ホンデで、韓国人男性に汚い言葉で罵られ髪の毛を引っ張られた19歳の女性はこう言っている。 「韓国の人たちには『ごめんなさい』と言わないで欲しいです。ただ一人の個人的な悪意であって、韓国人みんなの悪意ではありません。日本と韓国の関係が、この事で悪化するようなことがないよう願います」(韓国メディアに紹介された文を筆者が翻訳)  所謂「嫌韓」モノや北朝鮮バッシングを扱うと視聴率やPV数が上がるというメディア関係者がいる。それだけ世論が注目しているという考え方だ。商業的な打算もそこに拍車を掛ける。そして、ナショナリズムは「熱狂」する。その先には互いの「痛み」しかないにも関わらずだ。  こんな時だからこそ、メディアは熱狂を冷やかに見つめ、そして希望を語るべきであろう。 <文・安達夕>
Twitter:@yuu_adachi
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