アゼルバイジャン……エネルギー資源大国は実は世界一の親日国
バクー油田をはじめ、豊富な天然資源がアゼルバイジャンの経済を支えてきた
首都バクーが「第二のドバイ」と言われるほどの開発が進んでいるアゼルバイジャン。「原油価格の低迷で’16年には経済がマイナス成長に陥りましたが、昨年にはプラス成長に転じて今年は一層の上昇が予想されます」と、石田氏はポテンシャルを高く評価する。同国の経済を支えるのが、輸出の80%以上を占める豊富な石油と天然ガスなどエネルギー資源。ロシアを経由せず天然ガスをEUに供給するパイプラインが開通するなど好材料も。
「最近は国際物流の要衝として存在感を発揮しており、エネルギー資源への依存体質から脱却しつつありますね。また、同国は実は世界一の親日国で、全世界で日本だけがビザが無料なんです。国民は日本製のものに興味津々だし、日本企業の進出を待ち望んでいます。日本食レストランとか間違いなく繁盛するはず」
<アゼルバイジャンDATA>
人口●約990万人
首都●バクー
言語●アゼルバイジャン語
通貨●マナト
GDP●456億ドル
ナイジェリア……アフリカ屈指の大都市に世界中の投資家が熱視線
ナイジェリアン・ドリームを夢見るアフリカ人たちが憧れる大都市ラゴスのシティホール
「ナイジェリアの大都市・ラゴスは犯罪都市として知られますが、それは一面にすぎません」と石田氏。ラゴスの中でも治安が悪いのはメインランドラゴスと呼ばれる地区で、ビクトリア島エリアは高層ビルが立ち並ぶ。
「ビジネスセンターでもあり、高級住宅街ですね。街には高級車が走り、スーツをパリッと着こなしたビジネスマンがレンガ積みになった札束片手に商談をしていたりします。ナイジェリアには、欧米の資産家をはるかにしのぐような大金持ちが存在します」
そんなラゴスの沿岸で進んでいるのが、新都心計画「エコ・アトランティック・シティ」。ビクトリア島を拡張していく形で埋め立てと造成が進み「プロジェクトが進めば世界中の投資家から注目されるのは必至」だとか。日本人が知りづらい激熱情報はまだまだある。
<ナイジェリアDATA>
人口●約1億9088万人
首都●アブジャ
言語●英語(公用語),各民族語
通貨●ナイラ
GDP●3757億米ドル
【石田和靖氏】
ザ・スリービー代表。会計事務所に在職時、中東や東南アジアの法人を担当したことから海外投資に興味を持つ。独立後は海外進出する日本企業に対し、コンサルティングなどを行う。これまで訪れた国は50か国以上。音声アプリHimalaya(ヒマラヤ)毎日更新中「
行動力を育む世界の話『石田和靖の越境3.0』」
取材・文/牧 隆文 *国別データは外務省サイトより抽出