進次郎×滝クリの「官邸結婚報告」に異論噴出。首相官邸からの生中継という異常さ

在日外国人からも辛辣な意見が

 こうした行為は世界的に見ても珍しいものだ。在日外国人にこの結婚報告報道についての意見を求めると、辛辣な意見が飛び出した。 「自分に不利なニュースが流れると話題をコントロールするためにあらゆる手を尽くすトランプ政権下のホワイトハウスも狂っていますが、こういったケースはないですね。安倍も日韓問題、福島の汚染水が‘22年に許容量を超えてしまうこと、原爆の日や軍隊を持つための改憲よりは、結婚報告を報道してもらうほうが都合がいいでしょう。NHKは公共放送でしょう? 政治的に中立で世間のために働くべきだと思いますけどね」(アメリカ人・男性・38歳)  また、メディアの報道姿勢をプロパガンダだと指摘する声もあった。 「おめでたいニュースを流して、たいしたこともしてない政治家の顔を流し続けるのには違和感しかありません。この人(進次郎議員)はこれまで何をしてきた人なんですか? (滝川クリステル氏が)妊娠しているとか、プライベートなことを首相官邸から生中継するのは不自然ですし、適切なことだとは思えません。人気取りなのか、ほかのニュースから目を逸らしたいのかわかりませんが、こんなのはプロパガンダですよ」(ノルウェー人・女性・33歳)  そう、小泉進次郎などはなぜか大した実績もないのに「やってる感」だけでメディアから無批判に持ち上げられている議員の最たるものである。それをあたかも「次期総理」のような形で演出するのを手伝っているメディアは愚の骨頂とすら言える。  懐疑的な意見に対して、報告を受けた安倍首相や菅官房長官、報告をした進次郎議員、さらにそれを生中継したマスコミも、はっきりとした答えは出せないはずだ。それどころか、そういった疑問をぶつけることすらされないで終わるのかもしれない。こうした報道や公的機関の政治利用が当たり前になれば、次はどのようなニュースがお茶の間に流されるのか。小泉進次郎議員と滝川クリステル氏の結婚報告は、その第一歩なのかもしれない。 <取材・文/HBO編集部>
1
2
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会