「NHKから国民を守る党」に投票した30代男性の言い分。「れいわと迷いました」

ほぼ唯一の公約「スクランブル化」にはまさかの反対

 同党の立花孝志代表は、政見放送で「NHKをぶっ壊す」とかねてからの主張を展開。その理由として、NHK職員の不貞行為を挙げた。同氏が「不倫路上カーセックス」と連呼する動画はインターネットでも話題に。こうした内容を政見放送で流すのかと驚いた人も少なくなかった。 「政見放送は純粋に面白かったと思います。山本太郎さんの放送ですら40万回しか再生されていないのに、立花さんの動画は300万回以上再生されています。きっとはじめしゃちょーの動画を面白がるのと同じように、楽しんでいる人が多いのだと思います。Twitterでもかなり話題になりましたよね。 こうした部分も含めて、単純に面白がっている部分もありますね。『当選したところを見てみたい』という気持ちもありますし、当落線上にあるからこそ、自分の一票が生きるとも思います」  同党が要求するのは、受信料を支払っている人だけがNHKを視聴できるようにする「スクランブル化」だ。N国が躍進したのは、受信料に不満を抱いている人が多いからではないかとする向きもある。  しかし男性は、スクランブル化には「反対」している。「受信料は大企業や富裕層から徴収すればいい」という。

次回の投票先は未定

 文筆家の古谷経衡さんは、7月22日に公開された「『NHKから国民を守る党』はなぜ議席を得たのか?」の中で、かつてのネット右翼と「政治的非常識層」が同党に投票したと指摘している。  しかし男性の場合、個々の政党の政策を吟味しており、単なる「非常識層」とは言い難い。またネット右翼に特有の“嫌韓”にも共感できないという。 「僕は先日も大阪の鶴橋で食べ歩きをしていましたし、韓国の女性グループBLACK PINKのファンでもあります」  今回はN国に投票したものの、政党として支持しているわけではない。次回の選挙でどこに投票するかは、その時に判断するという。 <取材・文/中垣内麻衣子>
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