野外フェス、キャンプのゴミ問題。「ゴミ持ち帰り」は日常をも変える

 野外音楽フェスティバル(以下、野外フェス)の季節がいよいよはじまります。また、近年はグランピングをはじめ、ソロ・キャンプ、グルメ・キャンプをする人も増えていて、それぞれのやり方で、この夏から秋にかけてアウトドアを楽しむ人が大勢いると思います。そういう時期ということで、アウトドア・ライターの立場から、野外フェスやキャンプでのマナーや注意点について書いてみます。

基本中の基本をおさらい

<編集部撮影>

 野外フェスやキャンプビギナーの方達に伝えるべきマナーや注意点……。まずは、パッと思いつくこと、雑誌やウェブにいつも書いていることを列挙してみます。  ・天気の情報を逐一仕入れて、また空をマメに確認して雷雲が発生していないか気をつける。  ・夏といっても天候や標高によっては寒くなることもあるので、防寒着を用意。  ・雨に備えて雨具や長靴または防水透湿するトレッキングシューズを履く。  ・フェス会場やキャンプ場にはイスがないので、軽量コンパクトなイスがあると便利。  ・初めてテントを設営するなら、事前に一度自宅や自宅近くの広場で設営の練習をしておく。  ・熱中症にならないためにスポーツドリンクや塩飴等を携帯する。  ・日焼けは疲労や体調不良の原因になるので、予防する。  ・酔っ払い過ぎて、川に飛び込むとか仲間うちで騒がない。  ・日没後に備えて、軽量コンパクトなヘッドライトやハンディライトを携帯しておく。    以上のことは、キャンプの基本とか野外フェスの注意点で検索すると、ほとんどが出てくる内容です。何度か経験していればすぐにわかる、アウトドア・ライターでなくても思いつくことだと思います。

大量のキャンプ用品がゴミの山に

 では、アウトドア・ライターとして今、伝えたいことはなにか。それは「野外フェスやキャンプにゴミは持って行かない、出したゴミは持ち帰る」ということです。  たとえばキャンプインの野外フェスで長年の問題になっていることがあります。それは、フェス終了後にキャンプサイトに放置される大量のテントやタープ、また脱衣場やゴミ箱に残された寝袋やマットなどのアウトドア道具です。  会場周辺の宿泊施設に泊まることができなかった人や、できるだけ安く済ませたいという人たちが、その日限りのテントやアウトドア道具を買ってきてキャンプをする。しかし、それらは安売りされている道具で愛着もなく、帰りに重い道具を持って駐車場まで戻ったり、公共交通機関で帰るのが面倒になり、そのまま放置して帰ってしまう……。そういう理由なのだと想像します。たぶん、それらは来場した人のなかで一部の人たちのマナー違反です。  この記事を読んでいる方は、テントを放置していくような方ではないからこそ、この記事に興味を示してくれているのだと思います。でも、私自身の反省を込めてお伝えすれば、野外フェスの分別ゴミブースからあふれかえったゴミを見ても、そこがゴミ置き場だからと、自分が出したゴミを置いてきたことがあります。  もちろん、そのゴミはアウトドア道具ではなく、生ゴミ、そして焚き火で出た灰です。マナー違反をしている訳ではないのですが、よいことをしているとは思えませんでした。春の花見スポットで、ゴミ箱まわりにあふれ出たゴミを見て、そのときにはゴミを置いて帰らないで持ち帰っていたのに、なぜ……。あとから振り返って、とても反省しました。  野外フェスの多くは、自然との共生や開催される会場付近の豊かな自然の魅力を感じることをテーマにしています。またキャンプは当然のことながら、自然のなかで過ごす心地よさを味わうものです。  だからこそ、フジロックでは前年に出たプラスチックゴミをリサイクルしたゴミ袋を来場者に配布しています。その他のフェスもエコな活動に取り組んでいます。
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登山では当たり前にゴミを持ち帰る
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