中国人観光客に「外国人向け新幹線乗り放題特別券」が大人気。円安の影響で

JRジャパンレールパス 新幹線乗り放題の特別券があるのをご存じであろうか。残念ながら多くの日本人は利用できない外国人観光客向けの特別乗車券として、JRグループ6社共通で発行しているものだ。  のぞみとみずほ(新大阪-鹿児島中央)を除く全国の新幹線と成田エクスプレスなどの特急、在来線、JR東日本のグループとなった東京モノレール、JRバス、JRフェリーなどが対象となる。  日本人を対象としていないため、日本人にはその存在をほとんど知られていないが、「ジャパンレールパス」と呼ばれるこの特別乗車券は、JRが国鉄時代の1981年5月20日から発売しており、2012年度は約32万枚を売り上げている。当時、ヨーロッパで一般的になっていた観光客向け鉄道共通券をモデルにしているという。  この ジャパンレールパスが中国人観光客に口コミで広がり人気を博している。大連で日本の大手旅行会社の現地窓口も担当する大連市海外旅遊有限公司の張時光さんに話を聞くと、「多くの人が新幹線乗車を目的に購入しています。実は、販売店としては利益が少ないため積極的に宣伝はしていないのですが、円安の影響でお得感が出ているため口コミで広がり売れています」と話す。  気になる価格だが、7、14、21日間有効の3種類あり、さらにグリーン車、普通車などに分かれて販売されている。  元値は日本円なので、手元の資料の7月価格は、7日間有効の普通車で1790元なので、円安が進み約300元(約5800円)も安くなっている。300元といえば、大連でローカル食20元の15食分くらいをイメージしてもらえると分かりやすいかと思う。 
購入引換証

販売国で渡される購入引換証

 購入条件は、短期観光ビザを持っていることで、留学や就労ビザ等は対象外となる。日本は、入国時に観光目的であると伝えると、入国日の下に「短期滞在」というスタンプやシールがパスポートに残される。これが条件となる。あくまで観光目的での入国者が対象で、出張等での短期滞在を指すものではない。  日本人は原則対象外であるが、外国での永住権を持っていることや配偶者が外国人であれば例外として購入することができる。  前出の張さんによると、「ジャパンレールパス は使用開始3か月前から買うことができるため、購入者が持つ予定のビザまでは確認できないのが現状で、日本入国後、ジャパンレールパスを受け取るときに観光以外のビザだったりしてトラブルに発展するケースも起こっています」とのことだ。
ジャパンレールパス

引換証とビザを提示して日本のJR窓口で渡されるジャパンレールパス

 ジャパンレールパスは、海外の指定旅行会社でしか購入できず、日本入国後に購入時の引換証とパスポートをJRの窓口へ提示して受け取るようになっている。  JR6社共通のジャパンレールパスの他にも有効期限を短くし価格も安くした各JRエリア限定で利用できる特別乗車券も各社販売している。  昨年、訪日外国人1000万人を突破した日本だが、ジャパンレールパスの売上32万枚が多いと感じるか少ないと感じるかは読者の判断にお任せしたい。2014年は、来日中国人観光客の数が過去最高を更新したそうなので、同パスの売上もさらに増えているだろう。 参照:ジャパンレールパス公式サイト http://www.japanrailpass.net/ <取材・文/我妻伊都>
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