男性の生涯未婚率2割超。未婚女性が求める年収は「400万~500万円未満」が最多
政府は6月18日、2019年度版「少子化社会対策白書」を閣議決定した。「白書」からは、晩婚化や未婚率の上昇が深刻化する様子が改めて浮き彫りになった。
20代後半の男性の未婚率は1985年の60.6%から2015年の72.7%にまで上昇した。30代前半の男性でも28.2%(1985年)から47.1%(2015年)まで上昇している。今や30代前半でも半数近い男性が結婚していないことになる。
20代後半の女性では、1985年に30.6%だった未婚率が、2015年には61.3%に上昇している。30代前半でも34.6%、30代後半でも23.9%の女性が結婚していない。
生涯未婚率は、2015年に男性23.4%、女性14.1%だった。推計では、2040年には、男性29.5%、女性18.7%になる見込みだ。
平均初婚年齢もゆるやかな上昇が続いている。1985年には、男性で28.2歳、女性で25.5歳だったが、2017年には男性で31.1歳、女性で29.4歳となっている。
晩婚化が進むにつれ、第1子出生児の母親の平均年齢も高くなっている。1985年には26.7歳だったが、2017年には30.7歳となっている。
18~34歳の未婚者で「いずれ結婚するつもり」と答えた人の割合は、男性で85.7%、女性で89.3%だった。1985年の男性91.8%、女性92.9%から若干減少しているものの、大きな差はない。依然として、ほとんどの未婚者が結婚願望を持っていることがわかる。
独身でいる理由を聞くと、男性では「適当な相手にめぐり会わない」が45.3%で最も多く、次いで「まだ必要性を感じない」(29.5%)、「結婚資金が足りない」(29.1%)の順に多かった。
女性でも「適当な相手にめぐり会わない」が51.2%で最も多かったが、2番目に多いのは「自由さや気楽さを失いたくない」の31.2%だった。
結婚をするからには、男性が結婚資金を用意して一家の大黒柱になり、女性は家事や育児の負担を負う。こうした従来の性別役割が、結婚への意欲を阻害しているのかもしれない。
また、白書によると、過去の調査と比較した場合、男女ともに「異性とうまくつきあえない」という理由が増加傾向にあるという。女性では「仕事(学業)にうちこみたい」、「結婚資金が足りない」という理由も増えつつある。
30代前半の男性、半数近くが未婚という現実
未婚男女の9割近くが「いずれ結婚するつもり」
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