続いて、蓮舫議員は「赤字という表現が不適切だった」という麻生財務相のコメントについて質問する。
蓮舫議員:そもそも、そもそも、麻生大臣にお伺いします。赤字との表現が不適切。それで国民は納得すると思いますか?
麻生財務相:いろいろな方の、
からも私どもにご質問をいただいたことは事実でありますけども、その中に、
その点に関して、不適切だという、ごい、
ご意見に関しては、そうではないんだということで丁寧にご説明をさせて頂き、(黄信号)
ご理解頂いた方も多くいらっしゃいます(青信号)。
冒頭は質問に関する背景や経緯のため、黄信号。
最後の1文は「ご理解頂いた方も多くいる」という回答のため、青信号とした。
この回答への違和感については、蓮舫議員がすぐさま的確に指摘している。
蓮舫議員:いや、不適切でご理解頂いた方が多くいるというのは、麻生さんの周りってのは随分と忖度される方しかいないんじゃないんですか。この報告書で、国民が怒ってるのは、100年安心が嘘だったと。自分で2000万円貯めろって、どういうことかという憤りですよ。
報告書を簡単にまとめると、高齢世帯を含む各世帯の収入は全体的に低下傾向、で、公的年金の水準は、今後調整される。税保険料の年金、えー、負担は年々増加。少子高齢化で今後もこの傾向は一層強まる。高齢夫婦無職世帯の平均、えー、的な姿では毎月の赤字額は5.5万円。これは、自身が保有する金融資産の補填、老後の生活で足らざる部分は当然、金融資産で取り崩していくことになる。
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豊かな生活のためではなく生活費不足のために、
「もっと働け」
「節約しろ」
「貯めろ」
と言わんばかりの報告書。
100年安心を謳いながら、その実態は
公助から自助に切り替わっている。ここから約7分間にわたって、この矛盾を蓮舫議員は安倍総理に質問していく。そのやり取りは
後編で視覚化していく。
<文・図版・動画作成/犬飼淳 TwitterID/
@jun21101016>
いぬかいじゅん●サラリーマンとして勤務する傍ら、自身のnoteで政治に関するさまざまな論考を発表。党首討論での安倍首相の答弁を色付きでわかりやすく分析した「信号無視話法」などがSNSで話題に。最近は「赤黄青で国会ウォッチ」と題して、Youtube動画で国会答弁の視覚化に取り組む。
犬飼淳氏の(
note)では数多くの答弁を「信号無視話法」などを駆使して視覚化している。また、同様にYouTubeチャンネル(
日本語版/
英語版)でも国会答弁の視覚化を行い、全世界に向けて発信している